おかとらのお (岡虎尾)
学名 Lysimachia clethroides 日本名 オカトラノオ 科名(日本名) サクラソウ科 日本語別名 トラノオ 漢名 矮桃(ﾜｲﾄｳ,ăitáo) 科名(漢名) 報春花(ﾎｳｼｭﾝｶ,bàochūnhuā)科 漢語別名 珍珠菜(ﾁﾝｼﾞｭｻｲ,zhēnzhūcài)･珍珠草、紅絲毛、過路紅、閹鷄尾、活血蓮、紅根草、紅梗草、赤脚草、狼尾巴花 英名
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| 辨 | オカトラノオ属(コナスビ属) Lysimachia(珍珠菜 zhēnzhūcài 屬)には、全世界に約180-260種がある。 incl. Anagallis, Naumbergia, Trientalis ギンレイカ(ミヤマタゴボウ) L. acroadenia(L.decurrens var. acrodenia;野靛) 本州･四国･九州･済州島産 L. alfredii(廣西過路黃･大散血) 『中国本草図録』Ⅹ/4783 L. alpestris(無莖過路黃) コウジモロコシ L. ardisioides(假排草) L. arvensis(Anagallis arvensis) アカバナルリハコベ var. arvensis(瑠璃繫縷) ルリハコベ var. caerulea(藍花瑠璃繫縷) L. auriculata(耳葉珍珠菜･耳葉排草) ノジトラノオ L. barystachys(狼尾花･珍珠菜･狼尾巴花･狼巴草･重穗珍珠菜･澤珍珠菜) 『中国雑草原色図鑑』155 L. borealis(Trientalis borealis) 北米北部産 トウサワトラノオ L. candida(澤珍珠菜･澤星宿菜･單條草) 『中国本草図録』Ⅵ/2769 『中国雑草原色図鑑』156 『全国中草葯匯編』下/347 関東北部･愛知･臺灣･陝西･河南･山東･長江以南･インドシナ北部･インドに産 ニオイモロコシソウ L. capillipes(細梗香草･細梗排香･排草香･香排草･香草･毛柄珍珠菜) 臺灣･福建･浙江･江西･廣東･兩湖･河南･四川･貴州産 『中国本草図録』Ⅶ/3284、『全国中草薬匯編』下/539 var. cavaleriei(石山細梗香草) L. chekiangensis(浙江過路黃･浙江排草) L. christinae(過路黃･大金錢草) 『中国本草図録』Ⅱ/0754･『中国雑草原色図鑑』156 『全国中草葯匯編』上/538-539 『(修訂) 中葯志』IV/107-110 アメリカクサレダマ L. ciliata 北米原産 L. circaeoides(露珠珍珠菜･水紅袍) 『全国中草葯匯編』下/128 オカトラノオ L. clethroides(矮桃･珍珠菜･虎尾珍珠菜･狼尾草)『中国雑草原色図鑑』155 タニガワコナスビ L. congestiflora(L.taiwaniana;聚花過路黃･小過路黃･風寒草) 四川産 『雲南の植物Ⅱ』224・『中国本草図録』Ⅳ/1786 『全國中草藥匯編 上』p.92･『(修訂) 中葯志』IV/107-110 コウライイオウソウ L. coreana() シマギンレイカ L. decurrens(延葉珍珠菜･延脈假露珠草･癘子草) 『中国本草図録』Ⅷ/3730 琉球･臺灣･福建･江西･湖南･兩廣･雲南･貴州産 L. deltoides var. cinerascens(小寸金黃･小茄) ツマトリソウ L. europaea(L.trientalis, Trientalis europaea, T.arctica;七瓣蓮) L. fistulosa(管莖過路黃･頭頂一朶花) var. wulingensis(五嶺管莖過路黃) L. foenum-graecum(靈香草･零陵香･廣零陵香･排草･薰衣草) 湖北･兩廣･四川･貴州･雲南産 『(修訂) 中葯志』IV/714-718 『全国中草葯匯編』下/319-320 L. fordiana(大葉過路黃･大葉排草･燈臺草) 『中国本草図録』Ⅹ/4785 ヌマトラノオ L. fortunei(星宿菜･紅根排草･大田基黃) 『中国本草図録』Ⅹ/4786 L. fukienensis(福建過路黃･福建排草･閩贛過路黃) L. glanduliflora(繸瓣珍珠菜) L. grammica(金爪兒) 『中国本草図録』Ⅵ/2770･『中国雑草原色図鑑』156 L. gymnocephala(裸頭過路黃･臨時救)『中国本草図録』Ⅶ/3285 L. hemsleyana(點腺過路黃･小花排草･大金錢草)『(修訂) 中葯志』IV/107-110 L. henryi(宜昌過路黃･西南排草) L. heterogenea(黑腺珍珠菜) L. hui(胡氏排草･臨時救) L. hypericoides(巴山過路黃･紅毛對筋草) 湖北･四川･貴州産 『全国中草葯匯編』下/268-269 L. insignis(三葉排草･三葉香草･三張葉･三塊瓦) 『中国本草図録』Ⅱ0756 コナスビ L. japonica コナスビ var. japonica(var.subsessilis;小茄･大風寒草) ヒルコナスビ var. minutissima 屋久島産 L. javanica(爪哇珍珠菜･蠻刀背) L. klattiana(輪葉排草･輪葉過路黃･黃開口･見血住) 山東･華東･兩湖･兩廣･四川･雲南産 『中国本草図録』Ⅲ/1321 『全國中草藥匯編 上』p.192 L. laxa(L.ramosa;多枝香草) サワトラノオ(ミズトラノオ) L. leucantha(L.candida var.leucantha) 本州･九州･朝鮮産 L. linguiensis(臨桂香草) ヒメミヤマコナスビ L. liukiuensis 琉球産 絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020) L. lobelioides(長蕊珍珠菜･假半枝蓮･花被單) 『雲南の植物Ⅱ』224･『中国本草図録』Ⅵ/2771 L. longipes(長梗排草･長梗過路黃) L. maritima タイリクシオマツバ var. maritima(海乳草) ウミミドリ(シオマツバ) var. obtusifolia(Glaux maritima var.obtusifolia;海乳草) 北海道･本州北部･千島･樺太から北半球の北部に分布 ハマボッス L. mauritiana(濱海珍珠菜) オオハマボッス var. rubida(L.rubida) L. melamphyroides(山蘿過路黃) L. microcarpa(小果排草) クロボシコナスビ L. nigropunctata コバンコナスビ(ヨウシュコナスビ) L. nummularia(圓葉過路黃･錢葉珍珠菜) var. aurea(黃葉珍珠菜) L. nutantiflora(垂花香草) L. octophora(耳柄過路黃) ヘツカコナスビ L. ohsumiensis 大隅半島産 絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020) L. omeiensis(峨嵋過路黃) L. paridiformis(重樓排草･落地梅･四片瓦･四塊瓦) 『中国本草図録』Ⅵ/2772 兩湖･四川･貴州･雲南産 『全國中草藥匯編 上』p.54 var. stenophylla(L. trientalioides;傘葉排草･狹葉排草･追風傘･狹葉落地梅) 『中国本草図録』Ⅵ/2773 『全国中草葯匯編』上/637 L. parvifolia(小葉星宿菜･小葉珍珠菜) チュウゴクオニコナスビ L. patungensis(巴東過路黃) バイカトラノオ L. pentapetala(狹葉珍珠菜) 華北･東北･陝甘･山東･安徽･湖北産 『中国雑草原色図鑑』157 L. phyllocephala(葉頭過路黃･聚葉珍珠菜･大過路黃) L. punctata(黃排草) 歐洲･西アジア原産 タイワンコナスビ L. remota(L.formosana;疏節過路黃) L. rubiginosa(濕苞過路黃) L. serpylifolia 東南アジア産 モロコシソウ L. sikokiana(假排草･排草･密葉排草) 『中薬志Ⅲ』pp.220-224、『中国本草図録』Ⅹ/4784 L. stellarioides(茂汶過路黃) L. stenosepala(腺葯珍珠菜･狹萼珍珠菜･水傷藥) L. taliensis(大理珍珠菜) 『雲南の植物』159 ミヤマコナスビ L. tanakae 紀伊半島･四国･九州産 オニコナスビ L. tashiroi 九州産 L. tegyuehensis(騰冲落地梅･騰冲過路黃) ヤナギトラノオ L. thyrsiflora(Naumburgia thyrsiflora;球尾花) 北半球の寒帯に産 L. vulgaris クサレダマ subsp. davurica(L.davurica;黃連花) セイヨウクサレダマ subsp. vulgaris |
| サクラソウ科 Primulaceae(報春花 bàochūnhuā 科)については、サクラソウ科を見よ。 | |
| 訓 | 「和名岡虎の尾ハ此種岡ナドニ生エテ、其花穗獸尾ノ如ケレバ云フ」(『牧野日本植物図鑑』)。 花の穂が長く、撓るような形をした植物を、一般に｢虎の尾｣と呼んだ。これ以外にもヤマトラノオ、ノジトラノオ、ヌマトラノオ、ハマトラノオ、アブクマトラノオ、イブキトラノオ、エチゴトラノオ、ナンブトラノオ、ハルトラノオ、ルリトラノオ、ムカゴトラノオ、クガイソウなどがある。 |
| 属名 Lysimachia は、アレクサンドロス大王(356B.C.-323B.C.)の将軍の一人リュシマコス Lysimachus(?-281B.C.)に因む。彼は、アレクサンドロス大王の死後、トラキアを支配したが、シリア王セレウコス一世と戦い、敗死した。 | |
| 説 | 北海道･本州･四国･九州･朝鮮･遼寧･吉林･黑龍江･河北･陝西･華東･兩湖･兩廣･四川･貴州･雲南に分布。 丘陵の 日当たりのよい草原に生える。 |
| 誌 | 中国では、嫩葉を食用にするほか、全草を珍珠菜(ﾁﾝｼﾞｭｻｲ,zhēnzhūcài)と呼び薬用にする。 『全国中草葯匯編』上/577-579 |
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