しょうが (生薑) 

学名  Zingiber officinale
日本名  ショウガ
科名(日本名)  ショウガ科
  日本語別名  ハジカミ、クレノハジカミ
漢名  薑(キョウ, jiāng)
科名(漢名)  薑(姜,キョウ,jiāng)科
  漢語別名  茈薑・紫薑(シキョウ,zĭjiāng)
英名  Ginger
辨  ショウガ科
   ショウガ属


誌 

2021/07/20 薬用植物園

 ショウガ科 Zingiberaceae(薑 jiāng 科)には、約50属 約1100-1200種がある。

  Aframomum(椒蔻屬)
 熱帯アフリカ・マダガスカル産 

  キフゲットウ(ハナミョウガ)属 Alpinia(山薑屬)

  アモムム属 Amomum(豆蔲屬・砂仁屬)
    A. dealbatum(長果砂仁) 雲南・ヒマラヤ・インドシナ産
    A. dolichanthum(長花豆蔲)
広西産
    A. gagnepainii(A.thyrsoideum;長序砂仁)
廣西・ベトナム産
    A. kwangsiensis(廣西豆蔲・廣西砂仁) 廣西・貴州産
    A. longipetiolatum(Elettariopsis longipetiolata;長柄豆蔲) 廣西・ベトナム産
    マラプー A. maximum(Cardamomum maximum;九翅豆蔲・九翅砂仁) インドシナ産
    A. odontocarpum(波翅豆蔲) 廣西・インドシナ産
    A. maximum(九翅豆蔲)
         兩廣・雲南・チベット・ヒマラヤ・インド・インドシナ・ジャワ・ニューギニア産
    A. mengtzense(蒙自砂仁) 雲南産
    A. odontocarpum(波翅豆蔲) 廣西・インドシナ産
    A. putrescens(腐花豆蔲) 廣西産
    A. sericeum(銀葉豆蔲) 雲南産
    A. subulatum(Cardamomum subulatum;香豆蔲・尼泊爾豆蔲)
         廣西・雲南・チベット・ヒマラヤ産 『週刊朝日百科 植物の世界』10-179

  Aulotandra 熱帯アフリカ・マダガスカル産  

  Boesenbergia(Curcumorpha; 凹唇薑 āochúnjiāng 屬)
東南アジア・マレーシアに約50種

  Burbidgea(短唇薑屬)
 ボルネオ産 

  Camptandra(彎葯薑屬)
 マレー半島・ボルネオ産 

  Caulokaempferia(Pyrgophyllum; 大苞薑屬)
 漢土(東部・南部)・東南アジア・東インドに分布 
     C. coenobialis(Monolophus coenobialis;黄花大苞薑)
 兩廣産 
 

  Cautleya(距葯薑屬)
 四川・貴州・雲南・マレーシア・ヒマラヤ・インドに約2-5種
     C. gracilis(Roscea gracilis;距葯薑)
 雲南・四川・チベット・シッキム・インドに分布。
       『週刊朝日百科 植物の世界』10-186
     C. spicata(C.petiolata, C.robusta, Roscea spicata)
       
四川・貴州・雲南・シッキム・ネパールに分布

  Cornukaempferia(角山柰屬)
 インドシナに5種 

  ウコン属 Curcuma(Paracautleya; 薑黃屬)
 熱帯アジアに約40種が分布

  Cyphostigma(折花薑屬)

  Distichochlamys(岐苞薑屬)

  ショウズク属 Elettaria(綠豆蔲屬)

  Elettariopsis(地豆蔻屬)

  トーチジンジャー属 Etlingera(茴香砂仁屬) 
 約70種 
        Achasma, Geanthus, Nicolaia 3属を統合。
     トーチジンジャー E. elatior(火炬薑 huǒjùjiāng)
 タイ・マレーシア産 
     E. littoralis(Achasma megalocgelios,Amomum littorale;紅茴砂 hónghuíshā)
     E. yunnanensis(Achasma yunnanense; 茴香砂仁 huíxiāng shārén) 
        中国の雲南省西雙版納特産、『中国本草図録』Ⅴ/2429・『週刊朝日百科 植物の世界』10-179

  Gagnepainia(玉鳳薑屬)

  Geocharis(齒絲薑屬)

  Geostachys(地穗薑屬)

  Globba(舞花薑屬)
 インド・東南アジアに約70種が分布

  Haniffia(馬來薑屬)

  Haplochorema(展唇薑屬)

  ハナシュクシャ属 Hedychium(Brachychilum; 薑花屬)

  Hemiorchis(蘭花薑屬)

  Hitchenia(薑黃花屬)

  Hornstedtia(大豆蔲屬)
     H. hainanensis(大豆蔲 dàdòukòu)
 広東産 
     H. scyphifera
 マレーシア産 
     H. tibetica(西藏大豆蔲)
 チベット産 

  バンウコン属 Kaempferia(山奈屬)

  Kedhalia

  ソウカ(草果)属 Lanxangia(草果 căoguŏ 屬)
     L. scarlatina(Amomum Scarlatinum;紅花砂仁)
雲南・ミャンマー産
     ソウカ L. tsao-ko(Amomum tsao-ko, A.hongtsaoko; 草果)

         
『中国本草図録』Ⅹ/4952・『週刊朝日百科 植物の世界』10-176
         廣西・貴州・雲南・インドシナ産 『中薬志Ⅱ』365-367 『全国中草葯匯編』上/611-612
     L. tuberculata(Amomum tuberculatum;德保豆蔲)
廣西産

  Laosanthus(禾葉薑屬)

  Leptosolena(細管薑屬)

  トゲミシュクシャ属 Meisteria
     トゲミシュクシャ M. aculeata(Amomum aculeatum, A.aurantiacum;)
     M. chinensis(Amomum chinensis;海南假砂仁・海南土砂仁)
海南島・インドシナ産
     M. gagnepainii(Amomum gagnepainii;長序砂仁)
廣西・ベトナム産
     M. koenigii(Amomum koenigii;野草果 yěcăoguŏ)
廣西・雲南・アッサム・インドシナ産
     M. muricarpa(Amomum muricarpum;疣果豆蔲・疣果砂仁)
         
兩廣・インドシナ・フィリピン産 『中国本草図録』Ⅱ/0937

  Myxochlamys

  Nanochilus(矮唇薑屬)

  Newmania

  Parakaempferia(腎葯薑屬)

  Plagiostachys(偏穗薑屬)
     P. austrosinensis(偏穗薑)

  Pleuranthodium(垂序薑屬)

  Pommereschea(直唇薑屬)
     P. lackneri(直唇薑)
     P. spectabilis(短柄直唇薑)

  Renealmia(艶苞薑屬)

  Rhyncanthus(喙花薑屬)
     R. beesianus(喙花薑・岩薑・滇高良薑)
 雲南・ビルマ産 『中国本草図録』Ⅲ/1445

  Riederia

  Roscoea(象牙參屬)
 四川・雲南・ヒマラヤに約18種
     R. alpina(高山象牙參)
 雲南・インド(北部)産、『中国本草図録』Ⅷ/3948
     R. auriculata(耳葉象牙參)
     R. capitata(頭花象牙參)
     R. cautleyoides(早花象牙參)
 雲南産、『雲南の植物』44
     R. humeana
中国(四川・雲南)産
     R. purpurea(象牙參) 雲南・チベット・シッキム・ビルマ産
       『中国本草図録』Ⅸ/4441・『雲南の植物』47・『週刊朝日百科 植物の世界』10-186
     R. schneideriana 四川・雲南・チベット産、『雲南の植物』45
     R. scillifolia 雲南産、『雲南の植物』45
     R. tibetica(藏象牙參・土中聞) 四川・雲南・チベット産
       
『中国本草図録』Ⅷ/3949・『雲南の植物』46
     R. yunnanensis(滇象牙參・雲南象牙參)

  Scaphochlamys(紋山柰屬)

  Siamanthus(角果薑屬)

  Siliquamomum(長果薑屬)
     S. tonkinense(長果薑)

  Siphonochilus(管唇薑屬)

  Smithatris(叉唇薑屬)

  Stadiochilus(圍絲薑屬)

  Tamijia(貼蕊薑屬)

  Vanoverbergia

  ビャクズク属 Wurfbainia(砂仁屬)


  ショウガ属 Zingiber(薑屬) 
  
 ショウガ属 Zingiber(薑 jiāng 屬)には、熱帯アジアに約100種がある。

  Z. atrorubens(川東薑)
  Z. cammuner(野薑)
  Z. cochleriforme(匙苞薑・地蓮花)
 廣西産 『中国本草図録』Ⅶ/3437
  Z. corallinum(珊瑚薑)
漢土(南部)産
  Z. emeiense(峨嵋薑・累心花)
 『中国本草図録』Ⅶ/3438
  アカホオオショウガ Z. fairchildii
  タイワンミョウガ Z. kawagoii(Z.koshunense;毛薑)
臺灣産
  Z. letorrhizum(細根薑)
  Z. lingynense(烏薑)
  ミョウガ Z. mioga(蘘荷)
  Z. nudicarpum(光果薑)
  ショウガ Z. officinale(・生薑)
 『中国本草図録』Ⅱ/0942
  Z. roseum(紅冠薑)
  オオヤマショウガ Z. spectabile
熱帯アジア産
  Z. striolatum(陽荷・野薑・陰藿) 江西・兩湖・兩廣・四川・貴州産 『中国本草図録』Ⅹ/4953
  Z. tuanjunm(團聚薑)
  ハナショウガ Z. zerumbet(紅球薑)
 インド原産、広く観賞用に栽培。
      『中国本草図録』Ⅱ/0943 
   
 和名ハジカミについては、サンショウを見よ。
 漢名は薑(キョウ, jiāng)。薑を姜(キョウ, jiāng)と書くのは、現代中国における簡体字(発音が共通することに基づく)
 ただし、姜の字自体は歴とした正字として存在し、地名・人名に用いる(ショウガとは無関係)。
 漢語で生薑(セイキョウ,shēngjiāng)とは 乾薑(カンキョウ,gānjiāng)に対する語で、漢語では「なまショウガ」、乾薑は「干しショウガ」の意であるが、日本では生薑(しょうが)の語を以てその植物そのものを指す。
 生薑の漢音はセイキョウだが、平安初の音写によりショウガと読み慣わす。ただし漢方では、ショウキョウと読む。
 『本草和名』乾薑に、「和名久礼乃波之加美」と。
 『倭名類聚抄』に、薑は「和名久礼乃波之加美」と、生薑は「久礼乃波之加三、俗云阿奈波之加美」と、乾薑は「和名保之波之加美」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』22(1806)生薑に「クレノハジカミ
和名鈔 ハジカミ セウガ ハナハジカミ和名鈔」、乾薑に「ツチハジカミ古歌 今ハ通名」と。
 属名 Zinziber は、サンスクリット語「角形の sringaver」に起源、根茎の形から、という。
 一説に、漢名薑 zing と、アラビア語「袋 bila」の合成語、という。
 熱帯アジアド原産、ただし野生種は見出されていない。
 古くから東アジア
(中国では長江流域以南)・東南アジアで栽培されている。中国では、『論語』『史記』に載る。
 日本へ伝来した時期は不明だが、平安時代初には利用されていた。
 ヨーロッパには、1世紀初に入る。
 根茎を母薑と呼んで薬用・調味料・食用にし、嫩葉を子薑・紫薑と呼び、蔬菜として食用にする。
 根茎は薬用品にし、中国では乾燥品を干薑、新鮮なものを生薑と区別する。『中薬志Ⅰ』pp.361-362 『全国中草葯匯編』上/567-588
 日本では、生薬カンキョウ(乾姜)は ショウガの根茎を湯通し又は蒸したものである。生薬ショウキョウ(生姜)は ショウガの根茎で、ときに周皮を除いたものである(第十八改正日本薬局方)。 
 『礼記』「内則」に、周代の君主の日常の食物の一として薑を記す。
 日本でも中国でも、臭いの強いものとして五辛の一。
 五辛とは、韮
(ニラ)・葱(ネギ)・蒜(ニンニク)・薤(ラッキョウ)・薑(ショウガ)を指す。
 賈思勰『斉民要術』(530-550)に、「種薑」が載る。
 日本では、『古事記』『日本書紀』に、神武天皇「久米の歌」に、「かきもと(垣下)に う(植)ゑしはじかみ(椒)」と詠われているはじかみは、一説にショウガ、一説にサンショウ



跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
跡見群芳譜トップ ナス オクラ ブルーベリー コマツナ ソバ ナシ 農産譜index