りんご属  

 バラ科 Rosaceae(薔薇科) ナシ亜科 Pomoideae(梨亞科)に属する。
 リンゴ属 Malus(蘋果屬)の植物には、北半球の温帯・亜寒帯に約30-35種がある。

   ワリンゴ(ジリンゴ) M. asiatica(花紅・沙果・林檎・文林郎果)
   M. baccata(山荊子・山定子・山丁子・林荊子;E.Siberian crab)
          
 『中国本草図録』Ⅲ/1176
     エゾノコリンゴ(ヒロハオオズミ・ヒメリンゴ・マンシュウズミ・カラフトズミ)
       var. manshurica(M. cerasifera)
 日本・朝鮮・中国(東北)・南千島・樺太・ウスリーに分布。
          『朝日百科 世界の植物』5/154
     var. himalaica 
   M.×domestica → M. pumila
   タイワンリンゴ M. doumeri(M.formosa;臺灣林檎・廣山樝)
 『中国本草図録』Ⅹ/4626
   カイドウズミ M. floribunda(E.Japan height)
欧米で観賞用に栽培。一説に日本原産と。
   タイワンリンゴ M. formosana(臺灣蘋果)
中国(華南・海南島)・臺灣に分布
   ハナカイドウ(カイドウ・ナンキンカイドウ) M. halliana(垂絲海棠;E.Hall's crabapple,
           Flowering crabapple)
 『中国本草図録』Ⅲ/1177
   M. honanensis(河南海棠・大葉毛櫨・冬綠茶・山裏錦)
   ツクシカイドウ M. hupehensis(湖北海棠野海棠・茶海棠・花紅茶;E.Hupeh crab)
          
中国原産、『雲南の植物Ⅱ』110
   M. kansuensis(隴東海棠)
   ウスバサンザシ M. komarovii
   M. manshurica(毛山荊子)
   M. melliana(尖嘴林檎)
   ミカイドウ(ナガサキリンゴ・カイドウ) M. micromalus(西府海棠・子母海棠・小果海棠・海紅;
          E.Small fruit crabapple, Kaido crabapple)『中国本草図録』Ⅹ/4627
   M. prattii(川滇海棠)
   ヒメリンゴ(イヌリンゴ・マルバカイドウ) M. prunifolia(楸子・海棠果)
     オオバイヌリンゴ var. grandiflora
     マルバカイドウ var. ringo(M.ringo)
     ウケザキカイドウ(ベニリンゴ・リンキ) var. rinki(M. beniringo)
   リンゴ
(セイヨウリンゴ) M. pumila(M.pumila var.domestica, M.×domestica;
          蘋果苹果・柰;E.Apple)
 『中国本草図録』Ⅵ/2650
   M. rockii(麗江山荊子)
 『雲南の植物Ⅰ』130
   M. sieversii(新疆野蘋果)
   ホンカイドウ(ペキンカイドウ) M. spectabilis(海棠;E.Chinese flowering crabapple)
          
 『中国本草図録』Ⅳ/1668
   ノカイドウ(ヤマカイドウ) M. spontanea(M.halliana var.spontanea)
          
 日本(九州霧島山)産。『朝日百科 世界の植物』5/153
   ヨーロッパカイドウ M. sylvestris(M. communis;E.European crabapple)
   M. taiwaniana(臺灣海棠)
   ズミ(ヒメカイドウ・コリンゴ・ミツバカイドウ) M. toringo(M.baccata ssp.toringo,
          M.toringo var.sargentii, M. sieboldii;
          三葉海棠・
山茶果、山楂子;E.Koringo crabapple)
     エゾズミ var. sargentii
     オオズミ var. zumi
   M. transitoria(花葉海棠・花葉杜梨・澁棗子・馬杜梨)
   オオウラジロノキ(オオズミ・ヤマリンゴ・ヒメナシ・ヤマナシズミ) M. tschonoskii
          (Macromeles tschonoskii;E.Pillar apple)
   M. yunnanensis(滇池海棠) 
『雲南の植物Ⅰ』131 
 中国において古くから食用にされてきた Malus は、二種ある。
 一は M. asiatica、花紅・沙果・林檎・文林郎果などと呼ばれてきたもの、和名はワリンゴ。
 一つは M. pumila、蘋果(苹果)・柰などと呼ばれてきたもの、今日の日本で普通に食用にするリンゴ(セイヨウリンゴ)と同種。 
 和名のリンゴ、漢名の林檎については、ワリンゴを見よ。
 漢名の海棠は、「外来の梨」の意だが、バラ科の樹木のうち 美しい花をさかせる一群の植物の汎称。古来、次にあげる四種が海棠四品として愛玩されてきた(『群芳譜』)
   西府海棠 (ミカイドウ Malus micromalus)
   垂糸海棠 (ハナカイドウ Malus halliana)
   貼梗海棠 (ボケ Chaenomeles speciosa)
   木瓜海棠 (これもボケか)
 なお、漢名で海棠とのみ言う場合は、個別にはホンカイドウ M. spectabilis を指すという。
 今日、一般にリンゴを蘋果(苹果、ヒンカ,pingguo。苹果はその簡体字)というが、漢名の蘋果は、蘋婆果(ビンバカ,pingpoguo)・蘋婆羅(ビンバラ,pingpoluo)の略。いずれもサンスクリット語(「赤い実」)の音写であり、M. pumila に対して 明末から用いられ始めた語。したがって、蘋(苹)の字を用いてはいても、ここでは その字の本義とは関係が無い。
 蘋(ヒン,pin)の本来の字義はデンジソウ、また萍(ヘイ,ping。ウキクサ)に通じる。苹も、やはり萍(ウキクサ)に通じる。
 属名は、ギリシア語 melon(リンゴ)から。
 
 中国文化における海棠については、ホンカイドウを見よ。


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