からたちばな (唐橘)

学名  Ardisia crispa (A. hortorum, A. henryi)
日本名  カラタチバナ
科名(日本名)  サクラソウ科
  日本語別名  シナタチバナ、タチバナ(橘)、コウジ(柑子)、ササリンドウ(笹龍胆)、ヒャクリョウ(百両)
漢名  百兩金(ヒャクリョウキン,băiliăngjīn)
科名(漢名)  報春花(ホウシュンカ,bàochūnhuā)科
  漢語別名  八爪金龍(ハチソウキンリョウ,bāzhăo jīnlóng)・八爪龍・鉢爪根・高八爪、鐵雨傘(テツウサン,tieyusan)、開喉箭
英名  
2007/07/01 国分寺市 殿が谷戸公園
2009/11/06 京都府立植物園
2009/11/28 厭離菴  (京都市嵯峨野)

2012/11/16 文京区 後楽園 

宝船  2008/01/10 神代植物公園

 ヤブコウジ属 Ardisia(紫金牛 zĭjīnniú 屬)については、ヤブコウジ属を見よ。
 古くは(たちばな)柑子(こうじ)と呼んだが、どちらもミカン類の総称でもあるので、区別して唐橘(からたちばな)と呼ぶようになったもの、と言う。
 なお、今日のタチバナあるいはカラタチは、それぞれまったくの別種。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』9(1806)に、「カラタチバナ サゝツバタ藝州 キヤウタチバナ同上 ヤブカウジ筑前 ナゝカマド筑後 サゝリンダウ石州」と。
 漢土では、百两金という名は 宋代からある。
 従って、同じように冬に赤い実をつける常緑の灌木を、日本で一両(アリドオシ)・十両(ヤブコウジ)・センリョウ(千両)・マンリョウ(万両)などと呼ぶのは、カラタチバナを百両と呼ぶことからの、イメージの展開であろう。
 本州(関東以西)・四国・九州・琉球・臺灣・福建・江西・兩湖・四川・貴州・甘肅・ヒマラヤ・インドシナに分布。『雲南の植物Ⅱ』201参照。
 埼玉県では準絶滅危惧(NT)。
 中国では、根・葉を八爪金龍と呼び、薬用にする。
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「実秋色付て見事成るひ」に、「葉ほそながく笹のごとく、実あかし。木の長四五寸より実付てしほらし。二年三年の実おちずして段々にあるゆへに代々たちはな共いふ」と。

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