だいだい (代代・橙) 

学名  Citrus aurantium
日本名  ダイダイ
科名(日本名)  ミカン科
  日本語別名  カブス(蚊無須・蚊燻)
漢名  酸橙(サントウ,suancheng)
科名(漢名)  芸香(ウンコウ,yunxiang)科
  漢語別名  皮頭橙、鈎頭橙、代代花、香柑
英名  Sour orange, Bitter orange, Seville orange
2007/05/03 薬用植物園
2008/04/17 薬用植物園

2010/08/21 富山県中央植物園


 いわゆる柑橘類の果樹、及びミカン属(カンキツ属) Citrus(柑橘屬)については、かんきつ類を見よ。
 和名ダイダイは、その果実が冬に黄色く色づくが、翌夏にいったん緑化し、そののち再び黄色く色づくので、二代にわたる果実が樹上になることから。
 カブスは、果皮を蚊遣りに用いたことから。
 漢名の橙(トウ,cheng)は、アマダイダイ var. sinensis(C.sinensis)を指す。
 日本では、深江輔仁『本草和名』(ca.918)橙に「和名阿倍多知波奈」と。源順『倭名類聚抄』(ca.934)橙に「和名安倍太知波奈」と。
 インドのアッサム地方の原産という。ヨーロッパではサワーオレンジと呼び、マーマレードの材料として栽培し、スペインのセビリャ地方の名産。
 日本には、中国で品種分化したものが渡来。スペインと並ぶ生産国。
 中国では、
   ダイダイ C. aurantium(酸橙・皮頭橙・鈎頭橙)
   C. grandis var. shanyuan(C.wilsonii;香圓・西南香圓)
C.grandis はブンタン
   カラタチ P. trifoliata(枸橘・枳・臭橘)
などの幼い果実を枳実(キジツ,zhishi)と呼び、成熟直前の緑色の果実を枳殻(シコク・キコク,zhiqiao)と呼び、薬用にする。
『中薬志Ⅱ』pp.259-274
 なお、日本薬局方の枳実は、ダイダイ C. aurantium の未熟果実
(丸ごと又は半割)のみを用い、カラタチは用いない。
 日本では、その実を縁起物として正月に飾る。
 果実は食酢とし、果皮は橙皮(トウヒ,chengpi)と呼んで 薬用・浴湯料にする。むかし、橙皮を燻して蚊遣りに用いた。
 かつて垂仁天皇(4c.)が田道間守(たじまもり)を常世(とこよ)の国につかわして求めさせた「非時香果(ときじくのかぐのこのみ)の正体について、古来ダイダイ説、キシュウミカン説、タチバナ説があるが、定まらない。タチバナの誌を見よ。
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「柑(かう)るひ」に、「だいだい 祝儀ニ用ル代々なり。実ハ三四五年も不落」と。
 欧米では、花から香油を採り、ネロリ油 neroli oil(橙花油)と呼ぶ。
 果実をマーマレード・糖菓などに加工して食う。


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