辨

　ザボン Citrus maxima は、他種との間に雑種を作りやすく、グレープフルーツをはじめ、多くの雑種･品種が栽培されている。以下はその一部。

　　ダイダイ C. × aurantium(C.×daidai;酸橙･皮頭橙･鈎頭橙･代代;
　　　　　　　　　E.Sour orange, Bitter orange)
　　バンペイユ(晩白柚) 'Banpeiyu'
　　C. grandis × junos(C.wilsonii, C.hsiangyuan, C.grandis var.shangyuan;香圓)
　　　　　　　　　IPNIによれば、C.cavaleriei × C.maxima　
　　ハッサク Citrus Hassaku Group
　　イヨカン Citrus Iyo Group
　　ナツミカン Citrus Natsudaidai Group(夏橙･日本夏橙)
　　キンクネンボ C. sinensis(甜橙 tiánchéng･橙子;E.Sweet orange)
　　　　ネーブルオレンジ var. brasiliensis(臍橙 qíchéng; E.Navel orange)
　　
　　　

　ミカン属 Citrus(柑橘 gānjú 屬)については、ミカン属を見よ。　

訓

　和名ザボンは、ポルトガル語 zamboa から。zanboa は、スリランカにおける現地語ジャムボールの音写。
　ブンタン(文旦)の名は、16-17c.にこの実を鹿児島に齎した漢人謝文旦に因むという(異説もある)。　

説

　マレー半島･インドネシア原産、日漢の暖地で栽培、多くの品種がある。　『中国本草図録』Ⅰ/0149　

誌

　中国では、果皮及び葉を薬用にする。『全國中草藥匯編 下』424,690-691