ほたるい (蛍藺)
学名 |
Schoenoplectiella hotarui (Schoenoplectus hotarui, Schoenoplectus juncoides
ssp hotarui, Scirpus hotarui, Scirpus juncoides var. hotarui) |
日本名 |
ホタルイ |
科名(日本名) |
カヤツリグサ科 |
日本語別名 |
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漢名 |
細稈螢藺(サイカンケイリン, xìgăn yínglìn) |
科名(漢名) |
莎草(サソウ,suōcăo)科 |
漢語別名 |
直立席草、野馬蹄草 |
英名 |
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辨 |
ホタルイは、カンガレイと やや似ているが、
ホタルイの茎は、高20-60cm、丸い(またははっきりしない線条がある)。
カンガレイは株立ちし、茎は高50-120cm、鋭い三稜形。
ただし、両種の雑種にシカクホタルイ(サンカクホタルイ) S. ×trapezoideus があり、茎に3-4稜があるという。 |
ホタルイとイヌホタルイは似ており、同種の別変種或は別亜種とし、或は別種とする。
ホタルイは柱頭が3裂するのにたいし、イヌホタルイは2裂する。また小穂は、ホタルイは長楕円形で先があまり尖らないのに対し、イヌホタルイはやや大型で細長く尖る。「最近は水田にホタルイをみるのが少なくなりほとんどが本種(イヌホタルイ)である」という(浜島繁隆・須賀瑛文『ため池と水田の生き物図鑑』2005)。 |
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かつての Scirpus(ホタルイ属)は、今日の Scirpus(アブラガヤ属)とは異なって ずっと範囲の広い概念であり、今日の
オオサンカクイ属 Actinoscirpus 1属1種
オオサンカクイ Schoenoplectus grossus(猪毛草・假燈草) 『中国本草図録』Ⅷ/3924
アブラガヤ属 Scirpus 世界に約20種
ホソガタホタルイ属 Schoenoplectiella
フトイ属 Schoenoplectus 北半球に約130種
ウキヤガラ属 Bolboschoenes 世界に約8種
などを含んでいた。
この広義の Scirpus を、和名ではホタルイ属と呼んでいた。
名前で混乱しないために・・・、
1.ホタルイは、かつては広義のホタルイ属 Scirpus に属していたが、新分類ではホソガタホタルイ属 Schoenoplectiella に属している。
2.Scirpus は、かつてはホタルイ属と呼ばれたが、新分類ではアブラガヤ属と呼び、内容が異なる。
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ホソガタホタルイ属 Schoenoplectiella(螢藺 yínglìn 屬)には、次の2節に約50種がある。
ホソガタホタルイ節 sect. Schoenoplectiella アフリカ・マダガスカルで多様化
カンガレイ節 sect. Actaeogeton 東アジアで多様化
日本・中国には次のようなものがある。
S. fohaiensis(Scirpus fohaiensis, Schoenoplectus fohaiensis;
佛海水葱・佛海藨草)
ハタベカンガレイ S. gemmifera(Schoenoplectus gemmifer)
ミヤマホタルイ S. hondoensis(Scirpus hondoensis, Schoenoplectus hondoensis)
ホタルイ S. hotarui(Scirpus hotarui, Scirpus juncoides var. hotarui,
Schoenoplectus hotarui, Schoenoplectus juncoides ssp. hotarui;
細稈螢藺)
イヌホタルイ S. juncoides(Scirpus juncoides, Scirpus ohwianus,
Schoenoplectus juncoides, Schoenoplectus juncoides subsp. ohwianus,
Schoenoplectus ohwianus; 螢藺)
コホタルイ S. komarovii(Scirpus komarovii, Schoenoplectus komarovii;
吉林水葱)
ヒメホタルイ S. lineolata(Scirpus lineolatus, Schoenoplectus lineolatus;
細匍匐莖水葱)
カンガレイ,タタラカンガレイ S. mucronata(Scirpus mucronatus, Scirpus triangulatus,
Schoenoplectus mucronatus, Schoenoplectus triangulatus,
Schoenoplectiella triangulata; 水毛花)
ツクシカンカレイ S. multiseta(Scirpus multisetus, Schoenoplectus multisetus)
ミチノクホタルイ S. orthorhizomata(Scirpus orthorhizomatus,
Schoenoplectus orthorhizomatus)
タイワンヤマイ S. wallichii(Scirpus wallichii, Schoenoplectus wallichii;
猪毛草)
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カヤツリグサ科 Cyperaceae(莎草 suōcăo 科)については、カヤツリグサ科を見よ。 |
訓 |
和名の意は不明。一説に、ホタルの住むような場所に生ずることから、という。
漢名の螢藺は、和名の輸入か。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・河北山東以南の漢土・インドネシア・インドに分布。 |
誌 |
中国では、全草を野馬蹄草と呼び、薬用にする。 |
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