辨 |
ウキヤガラ属 Bolboschoenus(三稜草 sānléngcăo 屬) には、世界に約15-16種がある。
B. affinis(球穗三稜草)
B. fluviatilis(溪流三稜草)
ウキヤガラ subsp. yagara(B.yagara;荊三稜・三稜草)『中国雑草原色図鑑』342
コウキヤガラ(エゾウキヤガラ) B. koshevnikovii(B.biconcavus)
B. maritinus(三稜草・海濱三稜草)
イセウキヤガラ B. planiculmis(B.nipponicus, Scirpus planiculmis;
扁稈荊三稜・扁稈藨草・緊穗三稜草・水莎草) 『全国中草葯匯編』下/133
『中国本草図録』Ⅸ/4400・『中国雑草原色図鑑』340
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カヤツリグサ科 Cyperaceae(莎草 suōcăo 科)については、カヤツリグサ科を見よ。 |
訓 |
漢名の荊三稜は、荊は産地(湖南・湖北地方)名、三稜は葉に三つの角があることから(李時珍『本草綱目』)。 |
源順『倭名類聚抄』(ca.934)三稜草に、「和名美久里」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』10(1806)荊三稜に、「ミクリ和名鈔 ミツカド藝州 ウキヤガラ伏見 ヤガラ河州 ロウトウ播州」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・朝鮮・臺灣・江蘇・浙江・江西・廣東・四川・貴州・華北・遼寧・吉林・黑龍江・極東ロシア・シベリア・ヨーロッパに分布。 |
誌 |
茎葉は編んで蓑・筵などを作り、繊維を採って紙を漉き・布を織る。 |
中国では、塊茎を三稜と呼び薬用にするものに、荊三稜と黑三稜とがある。ミクリの誌を見よ。 |