なつめ (夏芽) 

学名  Zizyphus jujuba
日本名  ナツメ
科名(日本名)  クロウメモドキ科
  日本語別名  
漢名  棗(ソウ,zao)
科名(漢名)  鼠李(ソリ,shuli)科
  漢語別名  酸棗(サンソウ,suanzao)、大棗、刺棗、棗樹、棗子
英名  Common jujube, Chinese jujube
2006/06/22 薬用植物園 
2006/08/13 神代植物公園
2006/10/19 同上
2007/10/08 薬用植物園 2005/10/23 同左
2008/10/26 長野県小布施町
2007/12/25 薬用植物園
 ナツメ属 Zizyphus(棗屬)には、主に熱帯に約90種がある。
   ナツメ Z. jujuba(Z.jujuba var.inermis;・大棗・紅棗・棗子)
        
栽培品。果実は大きく、果肉が厚い。
     サネブトナツメ var.spinosa(Z.jujuba;酸棗・山酸棗・山棗)
        
野性品。果実は小さく、核(さね)がおおきい。
   インドナツメ Z. mauritiana(滇刺棗・緬棗)
 『雲南の植物Ⅲ』180・『中国本草図録』Ⅲ/1265 
 クロウメモドキ科 RHAMNACEAE(鼠李科)には、クロウメモドキ科を見よ。
 和名ナツメは、夏芽の意。夏に入ってから芽を出すことから。
 サネブトナツメは、実の種子が大きく、果肉が薄いことから。
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)に、大棗は「和名於保奈都女」、酸棗は「和名須岐奈都女、一名佐祢布止」、生棗は「和名奈末奈都女」、白棘は「和名奈都女乃波利」と。
 源順『倭名類聚抄』
(ca.934)に、棗は「和名奈豆女」、酸棗は「和名佐禰布止」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』25
(1806)に棗は「ナツメ」と、31に酸棗は「サネブト和名鈔 サネブトナツメ トウザクロ和州 カラナツメ藝州」と。
 漢名の(ソウ,zao)は、朿(シ,ci,とげ・とげで刺す・とげのある木)を重ねたもの。似た字に棘(キョク,ji)がある。
 棗と棘は、ともにとげのある木を意味するが、棗はたけの高い木を、棘はたけの低い木を指す。すなわち棗はナツメ、棘はサネブトナツメあるいはいばら(ノイバラなど)を指す。
 学名の属名は、ペルシア語のナツメ zizfun,zizafun(ギリシア語では zizyphon)から。
 中国原産。
 サネブトナツメは、樹高1-3m、長江以北に分布。核果は球形または広卵形、長10-11mm、果肉は薄く、酸味がある。
 ナツメは、樹高10m、全国各地で栽培。核果は卵形または長円形、長15-50mm、果肉は甘い。
 日本には、古く渡来。
 果実は生食するほか、乾燥・加工して食用にする。
 中国では、モモ(桃)・スモモ(李)などとともに最古の果樹。
 サネブトナツメ(酸棗)の種子を酸棗仁(サンソウジン,suanzaoren)と呼び、ナツメ(棗)の果実を大棗(タイソウ,dazao)と呼び、いずれも薬用にする。『中薬志Ⅱ』pp.28-30,pp.448-449
 また、ナツメの根・樹皮も薬用にする。
 『詩経』国風・邶風(はいふう)・凱風(がいふう)に、「凱風 南よりし、彼の棗心(きょくしん,ナツメの芽)を吹く。棗心 夭夭(えうえう)として、母氏劬労(くろう)す」と。
 『大戴礼』「夏小正」八月に、「棗を剥ぐ。〔剥ぐなる者は、取るなり。〕」と。
 『詩経』国風・豳風「七月」に、「八月は棗を剥(う)つ」と。
 『礼記』「内則」に、周代の君主の日常の食物の一として棗を記す。
 賈思勰『斉民要術』(530-550)に、「種棗」が載る。
 日本では、『万葉集』に、

   玉掃
(たまばはき) 苅り来(こ)鎌麿 室の樹と 棗が本と かき掃かむため
      
(16/3830,長忌寸意吉麿「玉掃・鎌・天木香(むろ)・棗を詠む歌」)
   なし(梨)棗 きみ(黍)に粟(あは)嗣ぎ 延(は)ふ田葛(くず)
      後もあはむと 葵(あふひ)花咲く (16/2834,読人知らず)
 
 『古今集』に、

   あぢきなし なげきなつめそ うき事に あひくる身をば すてぬものから
     
(藤原兵衛、物名「なし なつめ くるみ」)
 
サネブトナツメ 2006/06/22 薬用植物園 
2008/07/21 薬用植物園
2005/10/23 同上
2007/10/08 同上
2007/12/25 同上

跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
跡見群芳譜トップ モクゲンジ イチイ アブラチャン タチバナ イロハカエデ 樹木譜index