いんどぼだいじゅ (印度菩提樹) 

学名  Ficus religiosa
日本名  インドボダイジュ(印度菩提樹)
科名(日本名)  クワ科
  日本語別名  テンジクボダイジュ(天竺菩提樹)
漢名  思惟樹(シュイジュ,sīwéishù)
科名(漢名)  桑(ソウ,sāng)科
  漢語別名  菩提樹(ボダイジュ,pútíshù)、貝多羅(バイタラ,bèiduōluó)、畢鉢羅(ヒハツラ,bìbōluó)、賓鉢羅(ヒンハツラ,bīnbōluó)、道樹(ドウジュ,dàoshù)、
英名  Bodhi tree, Bo tree, Peepul tree, Tree of the Hindoos
2007/02/08 神代植物公園 (温室)

2007/05/03 薬用植物園 (温室)

 日本・中国で 菩提樹と呼ぶ木については、ぼだいじゅ(菩提樹)を見よ。
 イチジク属 Ficus(榕 róng 屬)の植物については、イチジク属を見よ。
 仏教の伝説によれば、
 むかし、インドのシャカ族の王子ゴータマ・シッダールタ(いわゆる釈迦・釈尊)は、35歳のとき、ナイランジャラー川のほとりで、アシヴァッタ Asvattha(阿説多,アセツタ,ashuoduo;阿思多羅;阿愉陀;貝多,バイタ,beiduo)樹、別名ピッパラ Pippala(畢鉢羅,ヒハツラ,biboluo;賓鉢羅,ヒンハツラ,binboluo)樹の下に坐して瞑想し、ついに悟りを開いて「悟った人」 buddha(仏陀,ブッダ,fotuo)になった。
 この「悟り」を、サンスクリット語で bodhi
(菩提,ボダイ,puti)と言い、アシヴァッタ樹、別名ピッパラ樹を、「悟りの木」 bodhi-vrksa;bodhi-druma(漢語に「菩提婆力叉」「菩提樹」「道場樹」「道樹」などと訳す)と言う。
 このアシヴァッタ樹、別名ピッパラ樹の植物名が、インドボダイジュ。
 漢名の貝多羅(バイタラ,bèiduōluó)には二義が有り、① パルミラヤシ、② インドボダイジュ。
 貝多羅という語については、パルミラヤシの訓を見よ。
 インドボダイジュは、インド・東南アジアの熱帯原産。
 中国には仏教伝来とともに入り、廣東・雲南で栽培。ただし華中以北には適応し得なかった。
『中国本草図録』Ⅱ/0525
 インドボダイジュは、ヒンドゥー世界ではヴェーダ時代から聖なる樹木であり、そのまま今日に至る。仏教では、ムユウジュサラソウジュとともに聖樹の一。
 釈迦が悟りを開いた場所ウルヴェーラー村は、後にブッダガヤー Buddha-gaya と呼ばれ
(今日のボードガヤー)、仏教の聖地となった。「悟りの木」も、今日に至るまで何代も植え継がれ、聖樹として崇められている。
 根皮を薬用にする。


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