やぶたばこ (藪たばこ)
学名 |
Carpesium abrotanoides |
日本名 |
ヤブタバコ |
科名(日本名) |
キク科 |
日本語別名 |
|
漢名 |
天名精(テンメイセイ,tiānmíngjīng) |
科名(漢名) |
菊(キク,jú)科 |
漢語別名 |
天蔓靑・天門精、地菘、活鹿草、鶴蝨(カクシツ,hèshī,実の名)、杜牛膝(根の名) |
英名 |
|
2009/08/09 秋が瀬 |
|
2023/09/10 小石川植物園 |
|
|
2023/10/06 野川公園自然観察園 |
|
2008/01/10 同上 |
|
|
|
辨 |
ガンクビソウ属 Carpesium(天名精 tiānmíngjīng 屬)については、ガンクビソウ属を見よ。 |
訓 |
《李時珍『本草綱目』15天名精に、「天名精、乃天蔓菁(テンマンセイ,tiānmánjīng)之訛也」と。蔓菁はカブ。 |
『本草和名』天名精に、「和名波末多加奈、一名波末布久良佐」と。
『倭名類聚抄』天名精に、「和名波末太加奈、一云波万不久良」と。
『大和本草』天名精に、「和名ハマダカナ、又イノシリクサト云、葉ハ烟草ニ似テ皺アリ長シ、林中ニ多シ、故ニ近世ノ俗ヤブタバコト云」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』11(1806)に、「天名精 イヌノシリ古名 イノシリグサ同上 ハマフクラ和名鈔 ハマタカナ同上 ヤブタバコ今名 キツネノタバコ イノジリ勢州 ウラジロ佐州 ハイグサ播州」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南・ヒマラヤ・西&中央アジア・カフカス・東&中歐に分布。 |
誌 |
中国では、ヤブタバコなどの果実を鶴蝨(カクシツ,hèshī)と呼び、薬用にする(〇印は正品)。
『中薬志Ⅱ』pp.467-477 『全國中草藥匯編』上 pp.910-912
〇ノラニンジン Daucus carota(野胡蘿蔔・南鶴蝨)
〇ヤブタバコ Carpesium abrotanoides(天名精・北鶴蝨)
コヤブタバコ Carpesium cernuum(煙管頭草・烟袋草・杓几菜・挖耳草・金挖耳)
ノムラサキ Lappula echinata var. heteracantha(鶴蝨・東北鶴蝨) ムラサキ科
モウコノムラサキ Lappula intermedia(中間鶴蝨)
ヤブニンジン Osmorrhiza aristata(O.amurensis;香根芹・野胡蘿蔔)
ヤブジラミ Torilis japonica(T.authriscus;竊衣・破子草・華南鶴蝨)
|
日本では、全草を天名精(てんみょうせい)と呼び、薬用にする。 |
『爾雅』釋草に、「茢薽(レツシン,lièzhēn)、豕首(シシュ,shĭshŏu)なり」とあり、郭璞注に「『本草』曰、彘盧(テイロ,zhìlú)、一名蟾蠩蘭(センショラン,chánzhúlán)。今江東呼豨首(キシュ,xīshŏu)。可以煼(ソウ,chăo)蠶蛹(サンヨウ,cányŏng)食」と。 |
|