辨

　メタカラコウ属 Ligularia(橐吾 tuówú 屬)については、メタカラコウ属を見よ。　　

訓

　和名の「タカラコウは龍脳香のことで、この類の根茎が同じ香がするからだと古書にある」(『改訂増補牧野新日本植物図鑑』)。
　漢名を橐吾(ﾀｸｺﾞ,tuowu)というものは、ツワブキ。

説

　本州(山形以南)･四国･九州･ヒマラヤ･ロシア(樺太･シベリア東部)に分布。

誌

　中国では、メタカラコウ属 Ligularia(橐吾屬)などの植物のうち、次のものの根を山紫菀(ｻﾝｼｴﾝ,shānzĭwăn)と呼び薬用にする。　『全国中草葯匯編』上/850

　　　マルバダケブキ L. dentata(齒葉橐吾･大齒橐吾)
　　　L. dictyoneura(網脈橐吾)
　　〇オタカラコウ L. fischeri(蹄葉橐吾)
　　　トウゲブキ(エゾタカラコウ) L. hodgisoni(腎葉橐吾･滇紫菀･牛尾參)
　　　L. lankongensis (洱源橐吾･浪穹橐吾)
　　　L. macrophylla(大葉橐吾)
　　　L. przewalskii(掌葉橐吾･裂葉橐吾)
　　　L. sibirica(西伯利亜橐吾･葫蘆七)
　　　　　var. racemosa(総徐橐吾･川紫菀･毛紫菀)
　　　メタカラコウ L. stenocephala(狹頭橐吾･窄頭橐吾)
　　　L. wilsoniana(川鄂橐吾･鄂貴橐吾)
　　　カニコウモリ Parasenecio adenostyloides(Cacalia adenostyloides;蟹甲草)