みやまとべら (深山とべら)

 学名  Euchresta japonica (E.trifoliata)
 和名  ミヤマトベラ 
 科名(和)  マメ科 
  別名(和)   
 漢名  山豆根(サントウコン,shāndòugēn) 
 科名(漢)  豆(トウ,dòu)科 
  別名(漢)  三小葉山豆根 
 英名   

2023/03/16 小石川植物園 (温室)

2023/06/20 小石川植物園 (温室) 

 ミヤマトベラ属 Euchresta(山豆根 shāndòugēn 屬)には、東&東南アジアに4種がある。

  タイワンミヤマトベラ E. formosana(E.formosana var.riukiuensis,
         E.horsfieldii var.formosana;臺灣山豆根)
         
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020) 琉球・臺灣・フィリピン産
  リュウキュウミヤマトベラ E. horsfieldii(E.strigillosa;伏毛山豆根)
         
雲南・ヒマラヤ・インドシナ・インドネシア・フィリピン産 根を薬用
  ミヤマトベラ E. japonica(山豆根)
  E. tubulosa(管萼山豆根・卾豆根)
兩湖・四川・雲南産 根を薬用
   
  

 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。 

  

 本州(茨城以西)・四国・九州・済州島・江西・浙江・湖南・兩廣・四川に分布。 

 山豆根とは著名な中薬の名だが、手許の工具書には Euchresta japonica を薬に用いることは見えない。
 『新註校定 國譯本草綱目』Ⅵ322の頭注に、「牧野曰フ、從來此山豆根ヲまめ科(荳科)ノみやまとべら卽チ Euchresta japonica, Benth. ニ充テ來タガ果シテ其レガ中ツテ居ルカ充分之レヲ裁判スベキ證ガナイ、云々」「木村(康)曰ク、現在ノ支那藥劑品ヲ見ルニみやまとべらニハ非ズ、云々」と。 

 今日の中国で山豆根(サントウコン,shāndòugēn)と呼んで薬用にするものは、
  Sophora tonkinensis(S.subprostrata;越南槐・柔枝槐・山豆根・廣豆根)
         
『全國中草藥匯編 上』pp.105-107,『(修訂)中葯志 』I/50-53,
         『中薬大辞典』pp.181-183  江西・兩廣・貴州産

 また、地方により次のようなものを山豆根として用いる。
  コウモリカズラ Menispermum dauricum(蝙蝠葛・山豆根・北豆根)
  Indigofera amblyantha(多花木藍・土豆根) 『中国本草図録』Ⅴ/2160
  Indigofera carlesii(蘇木藍)
  Indigofera fortunei(華東木藍・和瓊木藍) 『中国本草図録』Ⅲ/1211
  Indigofera ichangensis(宜昌木藍)
  チョウセンニワフジ Indigofera kirilowii(花木藍)
『中国本草図録』Ⅰ/0131
  Indigofera szechuanensis(I.potaninii;四川木藍・陝甘木藍)
  ヤマハギ Laspedeza bicolor(胡枝子)
  Dolichos falcatus(雲南野豇豆)
  マンリョウ Ardisia crenata(朱砂根)
  ヤンバルゴマ H. angustifolia(山芝麻)
  B. calthifolia(鐵破鑼・單葉升麻)
  キンモウボク C. crassifolius(鷄骨香)
   


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