いぬつげ 

学名  Ilex crenata var. crenata
日本名  イヌツゲ
科名(日本名)  モチノキ科
  日本語別名  ツゲ、ヤマツゲ、オオツゲ、
漢名  齒葉冬靑(シヨウトウセイ, chĭyè dōngqīng)
科名(漢名)  冬靑(トウセイ,dōngqīng)科
  漢語別名  日本冬靑(riben dongqing)、波緣冬靑(ハエントウセイ,boyuan dongqing)、鈍齒(ドンシ,dunchi)冬靑
英名  Japanese holly
雌株   2005/06/06 跡見学園女子大学新座キャンパス

雌花   2021/05/28 小平市玉川上水緑地
雄株、雄花    2021/05/23 小平市玉川上水緑地
 雄花   2021/05/28 同上              
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2005/07/16 学内 2020/10/13 小平市玉川上水緑地
2005/06/09 学内
 一般にツゲの名で庭に植えられる園芸樹木はこれである。
 ただし、植物学上のツゲ Buxus microphylla var. japonica は、まったくの別植物。ツゲの葉は対生、イヌツゲの葉は互生。
 Ilex crenata には、次のような種内分類群がある。

  イヌツゲ var. crenata
    オオバイヌツゲ f. latifolia
本州(関東南部・伊豆半島・紀伊半島)・四国・九州産
    マメツゲ(マメイヌツゲ) 'Bullata'
園芸品種
  ツクシイヌツゲ var. fukasawana
  ハイイヌツゲ var. radicans
北海道・本州(東北・中部以西の日本海側)・千島・樺太産
   
 モチノキ属 Ilex(冬靑 dōngqīng 屬)については、モチノキ属を見よ。
 「和名犬黄楊ハつげ(Buxus)ニ似ルト雖モ下品ニシテつげノ如ク用途無キヲ以テ云フ」(『牧野日本植物図鑑』)。  
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)32に、柞木は「イヌツゲ ヤドメ加州越州 ヨメガサラ ケヅラ江州 カシラケヅリ カシラケヅラ共同上 ガニノス播州 コメゴメ紀州、同名多シ ハマツゲ筑前 ビンカゞリ同上 ビンカゝ佐州 ビンカゝズ信州 ビンカラズ三才図絵 メハリギ土州 カシラツカミ同上 ネヂノキ」と。
 本州(岩手県以南の太平洋側・近畿以西)・四国・九州・朝鮮南部・臺灣・華東・兩湖・兩廣に分布。
 モチノキ属のほとんどの種から黐(もち)が採れるが、モチノキから採るものを本黐、タラヨウ・イヌツゲから採るものを青黐と呼んで区別する。
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「冬木之分」に、「柘(つげ) 大つげハ葉大キクてわろし。こつげを上とス。  ひめつげ 葉こまかにして木もちいさし。故ニ草つげ共いふ。 白つげ 葉青白く大きし。やどめ 小つげの事也。葉色黒し」と。
 これらの内、大つげはイヌツゲ、ひめつげはヒメツゲであろう。
オオバイヌツゲ f. latifolia
   2023/05/16 小石川植物園 
マメツゲ(マメイヌツゲ)  'Bullata'
     2007/05/12 神代植物公園

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