てんなんしょう (天南星) 

学名  Arisaema consanguineum
日本名  テンナンショウ
科名(日本名)  サトイモ科
  日本語別名  ヘビノダイハチ、ヘビコンニャク、マムシグサ
漢名  天南星(テンナンセイ,tiannunxing)
科名(漢名)  天南星科
  漢語別名  山苞米(サンホウベイ,shanbaomi)、虎掌南星(コショウナンセイ,huzhangnanxing)、山棒子(サンボウシ,shanbangzi)
英名  Jack in the pulpit
 テンナンショウ属 Arisaema(天南星屬)には、世界に約150種がある。

   ツルギテンナンショウ A. abei
   ヒガンマムシグサ(ナガバマムシグサ・ハウチワテンナンショウ・ナミウチマムシグサ) A. aequinoctiale(A. undulatifolium;A.stenophyllum;A.yosinagae)
   A. ambiguum(擬天南星)
『中薬志Ⅰ』図69
   A. amurense
     アムールテンナンショウ ssp. amurense(東北南星)
       ムラサキアムールテンナンショウ var. serratum(齒葉東北天南星)
     ヒロハテンナンショウ ssp. robustum(A. robustum)
       アシウテンナンショウ var. ovale(A. ovale)
   ホソバテンナンショウ A. angustatum
     コウライテンナンショウ var. peninsulae(A.peninsulae;朝鮮天南星)
          
 『中国本草図録』Ⅳ/1913
   オドリコテンナンショウ A. aprile
   A. aridum(旱生南星)
 『中国本草図録』Ⅷ/3926
   A. asperatum(刺柄南星)
   A. auriculatum(大耳南星)
 『雲南の植物』43
   A. bathycoleum(高鞘南星・銀南星・銀半夏)
 『中国本草図録』Ⅵ/2923
   A. bockii(鮑氏天南星)
   A. brevipes(短柄南星)
   A. calcareum(紅根南星・紅根)
   モモイロテンナンショウ A. candidissimum(極白南星・白苞南星) 『雲南の植物』38
   A. clavatum(棒頭南星)
   テンナンショウ A. consanguineum(A.erubescens;天南星・南星)
          広くアジアに分布し、地域的な変異が大きい。
          
『中国本草図録』Ⅲ/1417・『中薬志Ⅰ』彩図10
   A. costatum(多脈南星)
   ホロテンナンショウ A. cucullatum
   A. decipiens(奇異南星)
   A. dilatatum(粗序南星)
   A. du-bois-reymondiae(江蘇南星・雲臺南星)
   A. echinatum(刺棒南星) 
『雲南の植物Ⅰ』261
   エヒメテンナンショウ A. ehimense
   A. elephas(象鼻南星・黑南星)
 『中国本草図録』Ⅰ/0404、『雲南の植物』40
   A. engleri(A.sikokianum var.serratum, A.sazensoo var.serrato-dentatum;
          燈臺蓮・粗齒燈臺蓮)
   A. erubescens(一把傘南星)
 『雲南の植物Ⅱ』264・『中国雑草原色図鑑』343
   A. exappendiculatum(圏藥南星)
   A. fargesii(螃蟹七・城口南星)
   A. fimbriatum
インドシナ産。『週刊朝日百科 植物の世界』11-87
   キバナテンナンショウ A. flavum(黄花南星・黄苞天南星)
          
『週刊朝日百科 植物の世界』11-87・『中国本草図録』Ⅴ/2397
   ゾウビテンナンショウ A. franchetianum(紫盔南星・象頭花・老母半夏)
         
  『雲南の植物Ⅱ』264・『雲南の植物』42・『中国本草図録』Ⅲ/1418
   A. fraternum(近縁天南星)
   フデボテンナンショウ A. grapsospadix
臺灣産
   A. griffithii
ヒマラヤ産
     var. verrucosum(疣柄翼檐南星)
   ハチジョウテンナンショウ A. hatizyoense(A.japonicum var.hatizyoense)
   アマミテンナンショウ
(広義) A. heterocephalum
     アマミテンナンショウ
(標準) ssp. heterocephalum
     オオアマミテンナンショウ ssp. majus
     オキナワテンナンショウ ssp. okinawense
   マイヅルテンナンショウ A. heterophyllum(異葉天南星・獨角蓮・天南星)
          日本(本州・四国・九州)・朝鮮(南部)・中国(東北・陝西・江蘇・江西・湖北・四川)
          
・臺灣に分布、『中国本草図録』Ⅶ/3401・『中薬志Ⅰ』図67
   A. hunanense(湖南南星)
   イナヒロハテンナンショウ A. inaense(A.ovale var.inaense;A.amurense var.inaense)
   A. inkiangense(盈江南星・三匹箭)
 『中国本草図録』Ⅵ/2924
   A. intermedium(中南星・土半夏・高原南星)
   イシヅチテンナンショウ A. ishizuchiense(A.nikoense var.ishizuchiense)
   オモゴウテンナンショウ A. iyoanum(A. akiense)
     シコクテンナンショウ ssp. nakaianum
   A. jacquemontii
ヒマラヤ産
   マムシグサ A. japonicum(A.yakusimense, A.mayebarae, A.serratum var.mayebarae;
          蛇頭草・日本南星・蛇芋頭・鬼蒟蒻)
     ※大橋広好は、マムシグサの新しい定義を提案している。マムシグサを見よ。
   トクシマテンナンショウ A. kawashimae
   キシダマムシグサ A. kishidae
   ヒメウラシマソウ A. kiushianum
   アマギテンナンショウ A. kuratae
   A. lichiangense(麗江南星)
   ミミガタテンナンショウ A. limbatum
          (var.conspicuum, A.undulatifolium var.limbatum(var.ionostemma))
   A. lingyunense(凌雲南星)
   ヤマトテンナンショウ A. longilaminum
   A. lobatum(淺裂南星) 『中国本草図録』Ⅶ/3402
     var. rosthornianum(偏葉天南星・花南星) 『中国本草図録』Ⅶ/3403
   シコクヒロハテンナンショウ A. longipedunculatumm(A.robustum var.shikokumontanum)
     ヤクシマヒロハテンナンショウ var. yakumontanum
   ウメガシマテンナンショウ A. maekawae
   ツクシマムシグサ
(ナガハシマムシソウ) A. maximowiczii
         (A. serratum var. maximowiczii;A. angustifoliatum;
         A. yosiokae;A. simense)
   ヒュウガヒロハテンナンショウ A. minamitanii
   ハリママムシグサ A. minus(A.kishidae var.minus)
   ヒトツバテンナンショウ A. monophyllum
   A. multisectum(多裂南星)
   A. murrayi
南インド産
   ナギヒロハテンナンショウ A. nagiense
   タカハシテンナンショウ A. nambae(A.undulatiflolium ssp.nambae)
   A. nanjenense
   シマテンナンショウ
(ヘンゴダマ) A. negishii
   A. nepenthoides(猪籠南星・猪籠草状南星)
 『雲南の植物』42
   ユモトマムシグサ A. nikoense
     オオミネテンナンショウ ssp. australe
     ヤマナシテンナンショウ var. kaimontanum
   オガタテンナンショウ A. ogatae
   A. omeiense(峨眉南星) 『中国本草図録』Ⅶ/3404
   A. ovale
     アシウテンナンショウ var. ovale(A.robustum var.ovale)
     ヒロハテンナンショウ var. sadoense(A.robustum)
   A. penicillatum(頂刷南星・廣東土南星・畫筆南星)
   コウライテンナンショウ A. peninsulae(A.angustatum var.peninsulae,朝鮮天南星)
     f. atropurpureum(紫苞朝鮮天南星)
   ミクニテンナンショウ A. planilaminum
   A. prazeri(河谷南星)
   A. rhizomatum(雪裏見)
   A. rhombiforme(黑南星)
   ムサシアブミ A. ringens(開口南星・油跋・由跋・普陀南星)
   カラフトヒロハテンナンショウ A. sachalinense
   A. saxatile(岩生南星)
   キリシマテンナンショウ
(ヒメテンテンナンショウ) A. sazensoo(A.nanum)
   セッピコテンナンショウ A. seppikoense
   カントウマムシグサ A. serratum(天南星・細齒天南星)
     
※大橋広好は、マムシグサの新しい定義を提案している。マムシグサを見よ。
   ユキモチソウ A. sikokianum(全緣燈臺蓮・細齒燈臺蓮)
     var. henryanum(七葉燈臺蓮)
   カルイザワテンナンショウ A. sinanoense
   A. sinii(瑤山南星)
   ヤマジノテンナンショウ A. solenochlamis
   ナガヒゲウラシマソウ A. taiwanense
   ヤヤマムシグサ A. takedae(A.suwoense,A.japonica var.atropurpureum,
   ツキシヒトツバテンナンショウ A. tashiroi(A.maximowiczii ssp.tashiroi)
   ミツバテンナンショウ A. ternatipartitum
   A. thunbergii(虎掌)
     ナンゴクウラシマソウ ssp. thunbergii 日本(本州山口県・四国・九州)に分布
     ssp. geomunoense
     ウラシマソウ ssp. urashima(A. urashima)
日本(北海道・本州・四国・九州)に分布
     ssp. geomunoense
   A. tortuosum(鼠尾南星)
   アオテンナンショウ A. tosaense
   ナガバマムシグサ
(ヒガンマムシグサ・ハウチワテンナンショウ・ナミウチマムシグサ)
         
A. undulatifolium(A.aequinoctiale;A.stenophyllum;A.yosinagae)
     ミミガタテンナンショウ var. ionostemma(A. limbatum)
     タカハシテンナンショウ ssp. nambae
     ウワジマテンナンショウ ssp. uwajimense
   ウンゼンマムシグサ A. unzenense
   A. verrucosum(多疣天南星)
   A. wilsonii(川中南星) 
『雲南の植物Ⅰ』261・『中国本草図録』Ⅴ/2398
   ムロウテンナンショウ A. yamatense
     スルガテンナンショウ ssp. sugimotoi(A.yamatense var.intermedium)
   A. yunnanense(A.taliense;滇南星・山珠南星)
 『雲南の植物』43・『中国本草図録』Ⅴ/2399 
 サトイモ科 Araceae(天南星科)については、サトイモ科を見よ。
 和名は、漢名の音の転訛。
 中国(河北・河南・山西・陝西・湖北・四川・貴州・雲南)・東南アジア(タイからブータン)に分布。
 テンナンショウ属は、熱帯を原産とするサトイモ科のうち、温帯に適応した一属。
 地下の芋(塊茎)を薬用にする。
 中国では、
   テンナンショウ A. consanguineum(天南星・南星)
 全国に分布。
   マイヅルテンナンショウ A. heterophyllum(異葉天南星)
        
 東北・河北・陝西・山東・華南・四川に分布。
   アムールテンナンショウ A. amurense(東北南星)
 東北・華北に分布。
の塊茎を天南星と呼び、薬用にする。
 また地方により、
   A. flavum(黄花南星・黄苞天南星)
   A. thunbergii(虎掌)
   A. fraternum(近縁天南星)
   A. peninsulae(朝鮮天南星)
   A. verrucosum(多疣天南星)
   A. yunnanense(滇南星)
   ムサシアブミ A. ringens(開口南星・油跋)
などを天南星として用いる。
『中薬志Ⅰ』pp.97-101 
 ヒマラヤ山麓から日本にかけて広がる照葉樹林帯に住む諸民族は、しばしばテンナンショウ属の植物の芋を毒抜きして食う。
 
「マムシグサ、または天南星と呼ばれるのは、タローイモと同じ科の天南星科に属する、アリセーマ(Arisaema spp.)と呼ばれる属の植物である。このグループの植物は日本の中学校教科書には必ず毒草として図解してあるものだが、じつはこの類の毒イモがわりあい簡単に食用となる。同じようなことはやはり有名な毒草のヒガンバナでも同様で、これも食用となる。
 マムシグサ類のイモを食べる習慣は日本にもいまにまで残っている。離島の伊豆御蔵島や八丈島ではシマテンナンショウ(A. negishii)の野生球根を掘り、ゆでてから皮を剥き、臼でついて餅のようにして食べる。ヒマラヤの中腹にいくと、たくさんの種類が食用にされている。シッキムのレプチャ族は A. concinuum をときどき食べる。毒の消し方は水をとり替えてイモをなんども煮る方法である。ネパールでは二種類ばかり(A. costatum, A. jazquimontii)がわりあいよく食べられていることを私はみた。前者は煮てから乾燥して製粉し、後者では葉を乾燥野菜として加工する用途のほうが大きかったが、まずいものだ。」(中尾佐助『栽培植物と農耕の起源』1966)
 なお、日本・中国では観賞用に植栽する。
 『花壇地錦抄』
(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「天南星 中。葉ハこんにやく草のごとく、花、白とむらさき有。薬種ニつかふ也」と。白色の花とはユキモチソウか。


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