はなうど (花うど)

学名  Heracleum sphondylium var. nipponicum (H.nipponicum, H.lanatum subsp.moellendorfii var.nipponicum)
日本名  ハナウド
科名(日本名)  セリ科
  日本語別名  
漢名  短毛獨活(タンモウドクカツ,duànáo dúhuó)
科名(漢名)  繖形(傘形,サンケイ,sănxíng)科
  漢語別名  東北牛防風
英名  
2018/03/15 神代植物公園

2012/08/25 富山県 立山室堂 (h. ca.2450m) 

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 2007/05/20 神代植物公園
2007/06/02 同上
2023/06/21 同上
 ハナウド属 Heracleum(獨活 dúhuó 屬)は、世界に約40-70種がある。

  H. barmanicum(印度獨活・香白芷)
 廣西・雲貴(・インド)産 『中国本草図録』Ⅷ/3709
  H. candicans(白亮獨活・藏當歸)
 四川・雲南・チベット・ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅴ/2233
  アラゲハナウド H. dissectum(興安獨活)
         
吉林・黒龍江・モンゴリア・極東ロシア・シベリア・中央アジア産
  H. hemsleyanum(獨活・大活・牛尾獨活・假羗活・川鄂獨活)
湖北・四川・ベトナム産
  H. lanatum(棉毛白芷・軟毛獨活) 『中国本草図録』Ⅷ/3710
    ホソバハナウド var. akasimontanum(H.moellendorfii var.akasimontanum,
         H.sphondylium var.skasimontanum, H.dulce var.akasimontanum,
         H.akasimontanum, H.nipponicum var.akasimontanum)
         
赤石山脈産 絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
    オオハナウド var. lanatum(H.sphondylium subsp.montanum, H.sphondylium
         subsp.lanatum, H.lanatum var.asiaticum, H.dulce;川白芷)
         
北海道・本州(近畿以北)・極東ロシア産
  H. moellendorfii(短毛獨活・東北牛防風)
  H. rapula(鶴慶獨活・白雲花・法羅海) 雲南産 『中国本草図録』Ⅸ/4264 『全國中草藥匯編 上』p.280
  H. scabridum(粗糙獨活・白芷・雲南牛防風)
四川・雲南産 雲南では白芷として薬用
  H. sphondylium
    ハナウド var. nipponicum(H.nipponicum, H.lanatum subsp.moellendorfii
         var.nipponicum;短毛獨活・白芷・東北牛防風) 『中国雑草原色図鑑』151
    ツルギハナウド var. turugisanense(H.lanatum subsp.moellendorfii
         var.turugisanense, H.moellendorfii var.turugisanense,
         H. barbatum subsp.moellendorfii var.turugisanense)
四国産
  H. tillifolium(椴葉獨活)
  H. vicinum(平截獨活)
四川産
   
 セリ科 Apiaceae(Umbelliferae;繖形(傘形) sănxíng 科)については、セリ科を見よ。
 漢名獨活は、陶弘景によれば「一茎直上して、風に搖られず。故に獨活と曰う」と(李時珍『本草綱目』)
 『本草和名』獨活に、「和名宇止、一名都知多良」と。
 『延喜式』獨活に、「ツチタラ、ウト」と。
 『倭名類聚抄』独活に、「和名宇止、一云豆知多良」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』
獨活に、「シゝウド イヌウド ウマウド城州貴船」と。 
 属名は、ギリシア神話の英雄ヘラクレス Herakles に因み、ローマの博物学者プリニウスが命名したものに基づく。
 本州(関東以西)・四国・九州に分布。
 『中国雑草原色図鑑』151 に、H.nipponicum を短毛獨活 Heracleum moellendorfii のシノニムとする。H.moellendorfii は、大陸ではロシア沿海地方・朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・内蒙古・河北・山東・陝西・兩湖・華東・雲南に分布する。
 中国では、ハナウド属 Heracleum(獨活 dúhuó 屬)の植物の根を薬用にする(〇印は正品)。

  牛尾獨活(ギュウビドクカツ,niúwĕi dúhuó): 
『全國中草藥匯編 上』pp.631-632
    Heracleum barbatum(髯毛獨活・臭獨活)
    Heracleum candicans(白亮獨活)
    Heracleum fargesii(城口獨活・騒獨活)
    Heracleum lanatum(軟毛獨活)
    Heracleum souliei(茂汶獨活・小獨活)
   〇Heracleum vicinum(平截獨活・牛尾獨活) 四川産
    Heracleum yungningense(永寧獨活)


 生薬獨活
(独活,ドクカツ,dúhuó,どっかつ)については、シシウドの誌を見よ。
 なお、日本では、生薬ドッカツ(独活)は ウドの、通例、根茎である(第十八改正日本薬局方)。
 中国では、地方により、土産の
   Heracleum moellendorfii(短毛獨活・白芷)
   Heracleum scabridum(粗糙獨活・白芷・雲南牛防風)
   Heracleum hemsleyanum( 獨活・牛尾獨活・川鄂獨活)
を、漢方薬 白芷(ハクシ,báizhĭ,びゃくし)の代用にする。白芷については、シシウドの誌を見よ。

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