うど  

学名  Aralia cordata
日本名  ウド 
科名(日本名)  ウコギ科
  日本語別名  
漢名  土當歸(ドトウキ,tŭdāngguī)
科名(漢名)  五加(ゴカ,wŭjiā)科
  漢語別名  獨活(ドクカツ,dúhuó)、九眼獨活、食用楤木、心葉九眼獨活、食用土當歸
英名  Udo
2006/04/06 小石川植物園  展示栽培 2007/04/19 薬用植物園  展示栽培

2005/07/11  三芳町竹間沢   畑地栽培

2007/08/13 薬用植物園  展示栽培

2011/08/15 長野県霧ヶ峰 八島が原   野生

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2006/08/28 明治薬科大学薬草園  展示栽培

2008/08/28 長野県湯ノ丸高原  野生

2023/09/17 長野県霧ケ峰 野生 

 タラノキ属 Aralia(楤木 sŏngmù 屬)の植物については、タラノキ属を見よ。
 漢名を獨活(独活,ドクカツ,dúhuó)という植物については、ハナウド属を見よ。
 『本草和名』独活に、「和名宇止、一名都知多良」と。
 『延喜式』独活に、「ツチタラ、ウト」と。
 『倭名類聚抄』独活に、「和名宇止、一云豆知多良」と。
 『大和本草』には「ウド」とあり、中夏より来る獨活とは別という。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』土當歸に「ウド シカ
筑前 ドゼン薩州」と、獨活に「シゝウド イヌウド ウマウド城州貴船」と。 
 アイヌ名はチマキナ。
 北海道・本州・四国・九州・朝鮮・臺灣・華東・湖北・廣西・樺太・千島に分布。
 中国では、幾つかのタラノキ属 Aralia(楤木屬)の植物を、九眼獨活(キュウガンドクカツ,jiŭyăn dúhuó)と呼び薬用にする。

   A. atropurpurea(濃紫龍眼獨活)
  〇ウド A. cordata(獨活・土當歸・心葉九眼獨活・食用土當歸・食用楤木)
  〇A. henryi(柔毛龍眼獨活・短序九眼獨活)

 なお、獨活(独活,ドクカツ,dúhuó,
どっかつ)という生薬については、シシウドの誌見よ。 
 日本では、生薬ドクカツ(ドッカツ)は ウドの、通例、根茎である(第十八改正日本薬局方)。
 嫩葉を食用にし、根茎を乾燥させて薬用にする。
 日本の 数少ない伝統野菜の一。
 「三四月芽立を生ず。貴賎あまねく賞味する物なり。里遠き山野に生ず。冬より土中なる芽を取りて食品とす。されと時ならざるを食ふは、よからぬ事にや。・・・貴賎皆このみ用ゆるものなれば、都近き所、又諸国の国都など、大邑ある近方にて、山野の余地あらば、多く作り立てゝ市中に出すべし」(宮崎安貞『農業全書』1697)。
 既にこのころには、ウドは換金作物となり、若い芽の軟化栽培が始まっていた。

   雪間より薄紫の芽独活
(めうど)かな (芭蕉,1644-1694)
   いとゆふに貌引のはせ作り独活
 (配力,『猿蓑』,1961)

   独活もはや喰ハれぬ迄の若葉哉 
(蕪村,1716-1783)
 
 俚諺に「うどの大木」とは、役立たずのものの譬え。ウドは長ずると食用にならぬことから。

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