はまびし (浜菱) 

学名  Tribulus terrestis
日本名  ハマビシ
科名(日本名)  ハマビシ科
  日本語別名  
漢名  蒺藜(シツレイ,jili)
科名(漢名)  蒺藜科
  漢語別名  茨・薋・薺(シ,ci2)、刺蒺藜、三脚馬仔・三脚丁・三脚虎
英名  Puncture vine, Caltrop
2007/05/26 薬用植物園
2007/06/07 同上
2007/07/21 薬用植物園

 ハマビシ科 Zygophyllaceae(蒺藜科)には、次のようなものがある。
   Nitraria(白刺屬)
     N. sibirica(白刺)
 中国(北部・西北部)乃至中央アジアの乾燥地帯に分布
   Peganum(駱駝蓬屬)
 世界に約6種がある
     P. harmala(駱駝蓬)
 中国(西北)乃至地中海地方に分布。全草・種子を薬用。
        『週刊朝日百科 植物の世界』3-175
     P. nigellastrum(駱駝蒿) 中国(西北部)・蒙古・中央アジアに分布
   Tetraena(四合木屬)
   ハマビシ属 Tribulus(蒺藜屬)
 世界に約20種、日本に1種がある
     ハマビシ T. terresttris(蒺藜)
   Zygophyllum(覇王屬)
     Z. xanthoxylum(覇王) 中国(北部・西北部)・蒙古の乾燥地帯に分布。根を薬用。 
 和名は、実の形が似てヒシに似て、海浜に生えることから。
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)蒺梨子に、「和名波末比之」と。
 源順『倭名類聚抄』
(ca.934)蒺藜に、「和名波万比之」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』12(1806)蒺藜に、「ハマビシ
古今通名 シロヒシ古名 ヒシ勢州」と。
 漢名について。『爾雅』に「茨、蒺藜なり」と。李時珍は、「蒺は疾なり。藜は利なり。茨は刺なり。其の刺 人を傷つくや、甚だ疾(はや)くして利(と)し」と(本草綱目)
 熱帯・温帯の乾燥地域に広く分布する。『中国雑草原色図鑑』123。
 漢名の薺は、セイ ji4 と読めばナズナ、シ ci2 と読めばハマビシ。
 漢方で種子を刺蒺藜(ししつり)・蒺藜子(しつりし)と呼んで薬用にするほか、嫩葉を食用にする。『中薬志Ⅱ』pp.202-205 
 乾燥した荒地にはびこり、果実のとげが人を刺し、ほとんど有用なところのないことから、(君子に対して)小人・役立たずの象徴。
 なお、日本で言う兵器のてつびし(鉄菱)を、漢語で鐵蒺藜と言う。
 『詩経』国風・鄘風(ようふう)牆有茨(しょうゆうし)に、「(かきね)に茨(いばら)有り、埽(はら)ふべからず」云々とある茨は、一説にハマビシとする。
 『楚辞』離騒に、「薋(し)・菉(りょく)・葹(し)を以て室を盈たすに、判として独り離れて服せず」と。薋はハマビシ・菉はカリヤス・葹はオナモミ、いずれも悪草である。

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