辨 |
ペルシアグルミ(セイヨウグルミ) J. regia(胡桃・核桃)の変種。
クルミ属 Juglans(胡桃 hútáo 屬)については、クルミ属を見よ。 |
訓 |
和名は、オニグルミより核が柔らかく、手で打ち割れることから。
漢名は、種に対するもの。 |
説 |
中国では、遼寧・華北・華東・兩湖・西北・四川・貴州・雲南で栽培。
日本には、古く漢土から渡来。東北・長野県などで栽培。
種子は食用。 |
ペルシアグルミはペルシア・コーカサス地方原産、明治初期にアメリカから導入。『中国本草図録』Ⅰ/0022
テウチグルミはペルシアグルミの変種で漢土原産、日本には古く漢土から渡来。 |
誌 |
漢土では、胡桃は 前漢の武帝の時代に張騫(?-114B.C.)により西域からもたらされたものと考えられた。
張華(232-300)『博物誌』に、「張騫、西域に使して還り、安石榴・胡桃・蒲桃を得たり」と(賈思勰『斉民要術』10所引等)。 |
中国では、ペルシアグルミ及びテウチグルミの成熟した果実の種子を胡桃仁(核桃仁・胡桃肉)と呼び、子房室の中隔を分心木と呼び、未成熟の果実の肉質部分を靑龍衣と呼び、また新鮮な葉を、それぞれ薬用にする。『中薬志Ⅱ』pp.288-290 『全国中草葯匯編』上/667-668 『(修訂) 中葯志』III/504-507 |