樛木(きゅうぼく)
作品名 |
樛木 |
収載書名 |
『詩経』「国風・周南」 |
訳者名 |
白川静 |
訳書名 |
『詩経国風』(『東洋文庫』518) |
刊行年代 |
1990 |
その他 |
子孫の繁栄を歌う、祝頌の歌。 |
南有樛木
葛藟纍之
楽只君子
福履綏之
南有樛木
葛藟荒之
楽只君子
福履将之
南有樛木
葛藟縈之
楽只君子
福履成之
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南に樛木(きうぼく)有り
葛藟(かつるい)之を纍(まと)ふ
楽しき君子
福履(ふくり)之を綏(やす)んず
南に樛木有り
葛藟之を荒(おほ)ふ
楽しき君子
福履之を将(たす)く
南に樛木有り
葛藟之を縈(めぐ)る
楽しき君子
福履之を成す
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みんなみの しだり木に
つたかづら まとひたり
めでたしや よき人に
しあはせの やすらはむ
みんなみの しだり木に
つたかづら おほひたり
めでたしや よき人に
しあはせは いやまさむ
みんなみの しだり木に
つたかづら めぐりたり
めでたしや よき人に
しあはせは いやはてに
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詠いこまれた花 |
樛木は、枝の垂れた樹木。
葛藟は、葛も藟も 蔓性の植物。今日の漢語では、葛藟はサンカクヅルを指す。 |
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