ひめじょおん (姫女菀)
学名 |
Erigeron annuus (Stenactis annuus, Aster annus) |
日本名 |
ヒメジョオン |
科名(日本名) |
キク科 |
日本語別名 |
アメリカグサ、イヌヨメナ、サイゴウグサ、センソウグサ、ヤナギバヒメギク |
漢名 |
一年蓬(イチネンホウ,yīniánpéng) |
科名(漢名) |
菊(キク,jú)科 |
漢語別名 |
千層塔(センソウトウ,qiancengta)、治瘧草(チギャクソウ,zhinüecao)、野蒿(ヤコウ,yĕhāo) |
英名 |
Annual fleabane, Daisy fleabane, Sweet scabious, White top |
2006/04/28 新座市中野 |
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辨 |
アズマギク属(ムカシヨモギ属) Erigeron(飛蓬 fēipéng 屬)については、アズマギク属を見よ。 |
ハルジオンとの区別は、 |
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茎:ハルジオンは中空、開出した軟毛がある。
ヒメジョオンは中実(髄は白色)、粗毛がある。
根出葉: ハルジオンは長楕円形~箆型、有翼の柄があり、花時にも残る。
ヒメジョオンは、長柄があり卵型、花時には枯れる。
莖葉:ハルジオンは、長楕円形、基部は耳型、茎を抱く。
ヒメジョオンは、卵型~倒披針形、まばらな鋸歯があり、無柄。
花序:ハルジオンは蕾のとき茎とともにうなだれる。ヒメジョオンは直立。
花期:ハルジオンは4―8月、ヒメジョオンは6―10月。 |
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訓 |
和名は、小型の女菀(ジョオン,nǚwăn)の意。女菀は、シオン属 Aster(紫菀屬)のヒメシオン A.fastigiatus(Turczaninowia fasigiata;女菀)。 『中国本草図録』Ⅵ/2915
菀の字義について、また菀と苑の通用の好ましからざることについて、シオンの訓を見よ。(『改訂新版 日本の野生植物』が、ハルジオンについて「和名は漢字で〈春紫苑〉」、ヒメジョオンについて「和名は漢字で〈姫女菀〉」と記すに至っては、幾重にも問題がある。)
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深江輔仁『本草和名』女菀に、「和名恵美乃祢」と。小野蘭山『本草綱目啓蒙』12に、「女菀 コジヲン トウシヲン ヒメシヲン」と。 |
説 |
カナダ・USA・中米に分布。広く歐亞に帰化。
日本には、1865ころ観賞用に導入され、ヤナギバヒメギク(柳葉姫菊)などと呼ばれた。明治初から各地に帰化。
中国では、江蘇・安徽・浙江・江西・兩湖・四川などで野生化。 |
誌 |
若芽は蔬菜として食用にする。
本山荻舟『飲食事典』「のぎく」の項に、「ヒメシオン(姫紫苑)」は「早春の若芽ごろから初夏にツボミをもつ前までのかなり長い間、ゆでて十分に水さらしすると例の浸し物・和え物、または汁の実・卵とじなどにして癖がなく、キク科に共通する香味が賞味される」と。
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中国では、全草を薬用にする(『全國中草藥匯編』上 p.1)。 |
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