しおん (紫菀) 

学名  Aster tataricus
日本名  シオン
科名(日本名)  キク科
  日本語別名  シオニ、ノシ、オニノシコクサ
漢名  紫菀・茈菀(シエン,zi3wan3,しおん)
科名(漢名)  菊(キク,ju)科
  漢語別名  靑菀(セイエン,qingwan)、靑牛舌頭花(セイギュウゼツトウカ,qingniushetouhua)、返魂草
英名  
2007/04/06 薬用植物園 2008/07/21 薬用植物園
2006/09/07 多宝寺(長瀞町)
2005/09/18  薬用植物園

 シオン属 Aster(紫菀屬)の植物には、東アジアに次のようなものがある。
   A. ageratoides
     チョウセンノコンギク
(シベリアノコンギク) var. ageratoides(三褶脈紫菀・
          三褶脈馬蘭・紅管藥)
 『中国本草図録』Ⅲ/1386・『中国雑草原色図鑑』235
     ヤマシロギク(イナカギク) ssp. amplexifolius
     var. firmus(堅葉山白菊・白頭草) 『中国本草図録』Ⅷ/3857
     var. heterophyllus(異葉三褶脈馬蘭)
     var. lasiocladus(毛莖馬蘭)
     var. laticorymbus(寛序三褶脈馬蘭)
     シロヨメナ ssp. leiophyllus
     ノコンギク ssp. ovatus(A. ovatus)
       エゾノコンギク var. yezoensis
       コンギク cv.Hortensis
     var. scaberulus(山白菊・馬蘭)
   A. albescens(小舌紫菀) 『中国本草図録』Ⅶ/3367
   ミヤマノギク
(イワアズマギク) A. alpinus(高山紫菀・高山荷蘭菊)
          
『中国本草図録』Ⅸ/4358。 ヨーロッパ産
   アルタイノギク A. altaicus
   A. argyropholis(銀鱗紫菀)
   イソノギク A. asa-grayi
   A. auriculatus(耳葉紫菀・蓑衣蓮)
   A. baccharoides(白舌紫菀)
   A. batangensis(巴塘紫菀) 『中国本草図録』Ⅷ/3858
   A. brachyphyllus(鎌葉紫菀)
   A. brachytrichus(短毛紫菀)
 『中国本草図録』Ⅴ/2351
   A. dahuricus
   タテヤマギク A. dimorphophyllus
   A. diplostephioides(重冠紫菀・寒風參)
          『雲南の植物』217・『中国本草図録』Ⅷ/3859・『週刊朝日百科 植物の世界』1-108
   A. farreri(狹苞紫菀)
   ヒメシオン A. fastigiatus(Turczaninowia fastigiata;女菀)
   A. flaccidus(柔軟紫菀・太白菊・紫菀千花)
     f. griseobarbatus(灰毛萎軟紫菀) 『中国本草図録』Ⅷ/3860
   タイワンシラヤマギク A. formosanus
   A. fuscescens(褐毛紫菀)
   A. glehni
     エゾゴマナ var. glehni
     ゴマナ var. hondoensis
   A. himalaicus(須彌紫菀・ 喜馬拉雅紫菀) 『雲南の植物』218・『中国本草図録』Ⅷ/3861
   コウアンヨメナ A. incisus
   A. jeffreyanus(滇西北紫菀・燈掌花) 『中国本草図録』Ⅷ/3862
   A. juchaifu(菊柴胡) 『中国本草図録』Ⅶ/3368
   カワラノギク A. kantoensis
   コモノギク A. komonoensis
   チョウセンシオン
(チョウセンヨメナ) A. koraiensis(Miyamayomena koraiensis,
         Gymnaster koraiensis)
 朝鮮に分布、日本には大正時代に導入、今は関東に帰化
   A. lavandulaefolius(狹葉紫菀)
   A. likiangensis(麗江紫菀)  『雲南の植物』218
   ヒゴシオン A. maackii(圓苞紫菀)
         『中国本草図録』Ⅸ/4359・『週刊朝日百科 植物の世界』1-99
   オキナワギクA. miyagii
   A. oreophilus(野冬菊) 『雲南の植物』218・『中国本草図録』Ⅷ/3863
   A. panduratus(琴葉紫菀・崗邊菊)
   A. poliothamnus(灰枝紫菀・灰木紫菀)
   A. pycnophyllus(密葉紫菀)
   サワシロギク A. rugulosus
   A. salwinensis(怒江紫菀)
   A. sampsonii(短舌紫菀・黑根)
   シラヤマギク A. scaber(Doellingeria scaber;東風菜)
   ヤマシロギク
(イナカギク) A. semiamplexicaulis
   A. senecioides(狗舌紫菀・草威靈)
   A. smithianus(甘川紫菀)
   ホソバノギク A. sohayakiensis
   A. souliei(緣毛紫菀・西藏紫菀) 『雲南の植物』219・『中国本草図録』Ⅷ/3864
   ダルマギク A. spathulifolius
   A. staticefolius(匙葉紫菀) 
『雲南の植物Ⅰ』220
   A. striatus(接骨紫菀)
   ヒロハホウキギク A. subulatus(瑞連草・鈷形紫菀・鑽形紫菀・土柴胡)
         『中国本草図録』Ⅶ/3369・『中国雑草原色図鑑』234
     ホウキギク var. obtusifolius 『日本の帰化植物』では,
        
ホウキギク A.subulatus var.sandwicensis、ヒロハホウキギク var. ligulatus
   シオン A. tataricus(紫菀・靑菀・靑牛舌頭花)
   クルマギク A. tenuipes
   A. tongolensis(東俄洛紫菀・唐古紫菀・川紫菀) 『中国本草図録』Ⅷ/3865
   A. trinervius(三基脈馬蘭・三脈葉馬蘭)
   ウラギク(ハマシオン) A. tripolium
   A. tsarungensis(滇藏紫菀) 『中国本草図録』Ⅷ/3866
   A. turbinatus(陀羅紫菀・一枝香・單葉紫菀)
     var. chekiangensis(仙百草)
   A. vestitus(密毛紫菀)
   ハコネギク(ミヤマコンギク) A. viscidulus
     タカネコンギク var. alpina
   ヤクシマノギク A. yakushimensis
   A. yunnanensis(雲南紫菀)
 『雲南の植物』220

 外来種には、次のようなものがある。
   オオホウキギク
(ナガエホウキギク) A. exilis(A.subulatus var.elongaus)
        
北アメリカ原産、日本には第二次世界大戦後に帰化
   チョウセンシオン A. koraiensis
朝鮮原産。 
   ヒロハアメリカシオン A. macrophyllus
   ネバリノギク A. novae-angliae
北アメリカ原産、日本には大正時代に導入
   ユウゼンギク
(ユウゼンノギク・メリケンコンギク・シノノメギク) A. novi-belgii
        (荷蘭菊・柳葉菊;E.New York aster)

   キダチコンギク A. pilosus
北アメリカ原産、日本には第二次世界大戦後入る
   テリアツバギク A. ptarmicoides
北アメリカ原産、日本には昭和初期に導入
   シュッコンアスター
(クジャクソウ) A. sp. 北アメリカ原産、昭和30年代に入る
   A. subulatus
     ホウキギク
(アレチシオン・ハハキシオン) var. sanwicensis
     ヒロハホウキギク var. ligulatus
   A. tradiscantii(E.Michaelmas daisy)
北アメリカ原産、1633イギリスに導入。 
 野にさく、いわゆる野菊一般について、野菊を見よ。
 キク科 Compositae(菊科)の植物については、キク科を見よ。
 和名は、漢名紫菀の呉音。ただし、紫菀をしばしば紫苑と書くのは誤り。
 漢名の、紫は 根が紫色をしていることから。菀は、こんもりと(宛)茂った草の意。
 漢語の茈・紫・柴の字については、ムラサキの訓を見よ。
 紫菀は zi3wan3と読むべきもの。『中薬志Ⅰ』が ziyuan と読むのは誤り。
 深江輔仁『本草和名』(ca.918)紫苑に、「和名乃之」と。
 源順『倭名類聚抄』
(ca.934)紫菀に、「和名能之、俗云之乎迩」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』12(1806)に、「紫菀 オニノシコグサ
万葉集 ヒツジグサ古歌 ノシ和名鈔 シヲニ同上、古今集 シヲン枕草子」と。
 属名 Aster は「星」、花の形から。
 朝鮮・中国(河北・東北・内蒙古)・シベリア・モンゴルに分布。
 日本では、平安時代から庭に植えて観賞した。こんにち本州
(中国地方)・九州に稀に野生するものは、本来の野生品か 栽培されていたものが野生化したものかは 不明という。
 絶滅危惧Ⅱ類(VU)。
 根を乾して薬用にする。中国では、地方により、
   A. souliei (西蔵紫菀)
   A. dipolsrephioides (重冠紫菀)
   A. flaccidus (紫菀千花)
   A. ageratoides var. heterophyllus (異葉三褶脈馬蘭)
などを、紫菀の代用とする。
『中薬志Ⅰ』pp.485-489 
 漢名を山紫菀と呼ぶ漢方薬は、メタカラコウ属 Ligularia(槖吾屬)の オタカラコウ L. fischeri (蹄葉槖吾)などいくつかの植物の根を言う。シオンとは無関係。

   ふりはへて いざふるさとの 花みむと こしを匂ぞ うつろひにける
    
(よみ人しらず、『古今和歌集』巻10物名「しをに」)
 

   なつかしきしをにがもとの野菊哉 
(蕪村,1716-1783)
 

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