うまごやし (馬肥) 

学名  Medicago polymorpha (M.denticulata)
日本名  ウマゴヤシ
科名(日本名)  マメ科
  日本語別名  マゴヤシ、ムマゴヤシ
漢名  南苜蓿(ナンモクシュク,nánmùxu)
科名(漢名)  豆(トウ,dòu)科
  漢語別名  菜苜蓿、母齊頭(ボセイトウ,muqitou)、草頭(ソウトウ.caotou)、黃花草子(コウカソウシ,huanghuacaozi)、黃花苜蓿、黃花菜、金花菜、磨盤草子
英名  Toothed medic, Bur clover, California bur clover
2008/05/15 館山市見物
 ウマゴヤシ属 Medicago(苜蓿 モクシュク,mùxu 屬)の植物には、地中海地方・西アジア・アフリカに約80種がある。

  モンツキウマゴヤシ M. arabica(褐斑苜蓿;E.Spotted medic)
  M. arborea(木本苜蓿)
  M. archiducis-nicolai(靑海苜蓿・短鐮莢苜蓿)
  トゲミノウマゴヤシ M. ciliaris
  M. edgeworthii(毛莢苜蓿)
  M. falcata(野苜蓿・鐮莢苜蓿・黃花苜蓿)
  ニセウマゴヤシ M. hispida(M.denticulata;南苜蓿・苜蓿)
  キレハウマゴヤシ M. laciniata(E.Tattered medic)
  コメツブウマゴヤシ M. lupulina(var.glandulosa;天藍苜蓿・黑莢苜蓿・雜花苜蓿・
         三葉草・老蝸生;E.Black medic)『中国本草図録』Ⅵ/2685・『中国雑草原色図鑑』108 
         
広くユーラシアに分布、日本全土に帰化 『全国中草葯匯編』下/103-104  
  コウマゴヤシ M. minima(小苜蓿;E.Bur medic, Little medic)
         『中国雑草原色図鑑』109
  マルミウマゴヤシ M. murex var. aculeata subvar. sphaerica
  ウズマキウマゴヤシ M. orbicularis
  M. platycarpos(闊莢苜蓿)
  ウマゴヤシ M. polymorpha(M.denticulata;南苜蓿・苜蓿・黃花苜蓿;
         E.Toothed medic, (California) Bur clover)『中国雑草原色図鑑』108
    トゲナシウマゴヤシ var. confinis
  M. praecox(早花苜蓿)
  M. ruthenica(Pocokia ruthenica;扁蓿豆・花苜蓿)
  ムラサキウマゴヤシ M. sativa(紫苜蓿・苜蓿・蓿草;E.Lucerne,Alfalfa)
    コガネウマゴヤシ subsp. falcata
  ウズマキウマゴヤシ M. scutellata
  タルウマゴヤシ M. truncatula(E.Strong-spined medic)
    
 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。
 漢名 苜蓿(モクシュク,mùxu,mùsù)は、古フェルガナ語の bukshuk, buksuk の音写。目宿(モクシュク,mùsù)・■{草冠に牧}蓿(ボクシュク,mùsù)・木粟(ボクゾク,mùsù)とも写す。
 むかし中国で苜蓿と呼んだものは、ムラサキウマゴヤシ及びウマゴヤシ。
 『本草和名』苜蓿に、「和名於保比乃美」と。
 『倭名類聚抄』苜蓿に、「和名於保比」と。
 『大和本草』苜蓿には、「疑クハ仙臺ハギナルヘシ」と、誤解である。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』23 苜蓿に、「オホヒ
和名鈔 カタバミ ウマゴヤシ マゴヤシ サバ ミツバ カラクサ ヱンザヅル城州一乗寺村 コツトイゴヤシ藝州」と。
 「和名馬肥しト稱スルハ此草良好ナル飼馬料ナレバナリ」(『牧野日本植物図鑑』)。   
 地中海地方・カフカス・アラビア・イラン・中央アジア・ヒマラヤに分布。広く世界の温帯・暖帯に帰化。
 中国には、前漢のころ西域より入る。はじめムラサキウマゴヤシが入り、後にウマゴヤシが入った。
 日本には、江戸時代初期に牧草として渡来、今日では全国に帰化。
 中国では、広く全国で栽培し、飼料・緑肥として利用するほか、嫩葉は食用にする。
 『漢書』西域伝大宛国に、「大宛(フェルガナ)の左右、蒲陶を以て酒を為る。富人酒を蔵して万余石に至る。久しき者は数十歳に至るも、敗れず。俗は酒を耆(たしな)み、馬は目宿を耆む」と、また「漢の使、蒲陶・目宿の種を采(と)りて帰る。天子、天馬多く又た外国の使 来るもの衆きを以て、益々蒲陶・目宿を離宮・館旁に種え、望を極む」と。
 賈思勰『斉民要術』(530-550)に、「種苜蓿」が載る。


跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
クサコアカソウ シュロソウ スハマソウ イワチドリ チダケサシ 跡見群芳譜トップ 野草譜index