辨 |
ミゾカクシ属 Lobelia(半邊蓮 bànbiānlián 屬)には、世界に約400-440種がある。
サクラダソウ L. angulata 臺灣・東南アジア・オセアニアに分布
オオハマギキョウ L. boninensis 小笠原産
ベニバナサワギキョウ L. cardinalis(紅花山梗菜) 北米原産
ミゾカクシ(アゼムシロ) L. chinensis(L.radicans;半邊蓮・急解索・細米草・瓜仁草)
『中国本草図録』Ⅲ/1380・『中国雑草原色図鑑』226・
『週刊朝日百科 植物の世界』2-54、本草綱目啓蒙12/310
L. davidii(江南山梗菜) 華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南産『全國中草藥匯編 上』p.115
L. dopatrioides
タチミゾカクシ var. cantonensis(L.hancei, L.alsinoides subsp.hancei,
L.chevalieri auct. non Danguy;假半邊蓮)
琉球・臺灣・兩廣・雲南・インドシナ・ニューギニア産
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
var. dopatrioides インドシナ産
var. kradungensis タイ産
ルリミゾカクシ(ルリチョウチョウ・ロベリア)L. erinus(山梗菜;E.Edging lobelia)
南アフリカ原産、1752年イギリスに入る
ロベリアソウ(セイヨウミゾカクシ) L. inflata(北美山梗菜;E.Indian tobacco)
マルバハタケムシロ L. loochoensis
L. melliana(綫萼山梗菜・東南山梗菜) 浙江・福建・江西・湖南・廣東産『全國中草藥匯編 上』pp.114-115
サクラダソウ L. nummularia(Pratia nummularia;銅錘玉帶草・普刺特草)
『全国中草葯匯編』上/805-806
フジイギキョウ L. seguinii(西南山梗菜・破天菜・野煙・紅雪柳・大將軍)
湖北・廣西・四川・貴州・雲南産 『雲南の植物Ⅱ』228 『全国中草葯匯編』上/669
サワギキョウ L. sessilifolia(山梗菜)
マルバミゾカクシ L. zeylanica(卵葉半邊蓮) 琉球・臺灣・福建・兩廣・雲南・東南&南アジア産
絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020)
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キキョウ科 Campanulaceae(桔梗 jiégěng 科)については、キキョウ科を見よ。 |
訓 |
和名は「畔ニ擴ガル故畔席、溝邊ニ蔓コル故溝隱ノ名アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。
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『大和本草』に、「半邊蓮 ・・・此草マコトニ半邊アリ、車ノ半輪ノ如シ」と。 |
属名 Lobelia は、イギリスの本草学者ロベル Matthias de Lobel(1538-1616)に因む。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・長江中下流域以南・ヒマラヤ・インドシナに分布。 |
誌 |
中国では、全草を半邊蓮(ハンヘンレン,bànbiānlián)と呼び薬用にし、蛇の咬み傷などに用いる。『全國中草藥匯編 上』pp.224-225 『(修訂) 中葯志』IV/307-309
また、サワギキョウ及び L. melliana(綫萼山梗菜・東南山梗菜)の 根・葉・花期の全草を、山梗菜と呼び 薬用にする。地方により、L. davidii(大種半邊蓮)を 山梗菜として用いる。 |