いぬがらし (犬辛子)
学名 |
Rorippa indica |
日本名 |
イヌガラシ |
科名(日本名) |
アブラナ科 |
日本語別名 |
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漢名 |
蔊菜(カンサイ,hàncài) |
科名(漢名) |
十字花(ジュウジカ,shízìhuā)科
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漢語別名 |
印度蔊菜(インドカンサイ,induhancai)、江剪刀草(コウセントウソウ,jiangjiandaocao) |
英名 |
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2007/04/29 神代植物公園 |
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2024/05/15 武蔵村山市岸 |
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2005/05/22 野川公園自然観察園 |
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2008/07/10 入間市宮寺 |
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辨 |
イヌガラシ属 Rorippa(蔊菜 カンサイ,hàncài 屬)の植物には、世界に約70-90種がある。
サケバミミイヌガラシ R. amphibia(兩棲蔊菜) 北アフリカ・歐洲~シベリア産
ミミイヌガラシ R. austriaca(奧地利葶藶) 中&東歐~西シベリア産
ケタマイヌガラシ R. barbareifolia(山芥葉蔊菜)
遼寧・吉林・黑龍江・モンゴリア・シベリア・極東ロシア・アラスカ産
コイヌガラシ R. cantoniensis(廣州蔊菜・微子蔊菜・細子蔊 菜・包蔊菜・廣東葶藶・沙地菜)
北海道・本州・四国・九州・朝鮮・極東ロシア・遼寧・河北・陝西・河南・山東・華東・兩湖・兩廣・
・四川・貴州・雲南・臺灣・ベトナム産 『中国雑草原色図鑑』79
マガリミイヌガラシ R. curvisiliqua 北米西部・アラスカ産
ミチバタガラシ(ナガミノイヌガラシ) R. dubia(R.heterophylla, R.montana;無瓣蔊菜・
南蔊菜・塘葛菜・野油菜・江剪刀菜・干油菜・野菜子・清明菜・葶藶)
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南・
・インド・マレシア産 『中国雑草原色図鑑』86
R. elata(高蔊菜・苦菜・葶藶) 陝西・青海・四川・雲南・ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅷ/3605
ミギワガラシ R. globosa (R.nikkoensis;風花菜・球果蔊菜・圓果蔊菜・水蔓菁・銀條菜)
北海道・本州(中部以北)・遼寧・吉林・黑龍江・華北・華東・兩湖・兩廣・雲南・
モンゴリア・東シベリア産 『中国本草図録』Ⅵ/2631・『中国雑草原色図鑑』84
イヌガラシ R. indica(R.montana, R.atrovirens;蔊菜・印度蔊菜・葛菜・葶藶・
江剪刀草・香薺菜・野油菜・干油菜・野菜子・天菜子) 『中国本草図録』Ⅵ/2632
スカシタゴボウ R. palustris(R.islandica var.fernaldiana;沼生蔊菜・風花菜)
『中国雑草原色図鑑』85
キレハイヌガラシ(ヤチイヌガラシ) R. sylvestris(R.liaotungensis;歐亞蔊菜)
西歐~シベリア・新疆産、北海道・本州・四国に帰化
コゴメイヌズラシ R. teres 中&北米産
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アブラナ科 Brassicaceae(十字花 shízìhuā 科)については、アブラナ科を見よ。 |
訓 |
「和名ハ犬芥ノ意、雜草ニシテニシテ食用ニ中ラザルからしノ意ナリ」(『牧野日本植物圖鑑』)。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』22(1806)蔊菜に、「イヌガラシ タガラシ和州 ノガラシ豫州 キツネノカラシ同上 アゼダイコン ハタゞイコン仙台 アゼガラシ大坂 ゴボウナ江州」と。 |
『牧野日本植物圖鑑』がイヌガラシの漢名を葶藶(テイレキ,tínglì,ていれぎ)とするのは誤り。漢名を葶藶(テイレキ,tínglì)という植物については、イヌナズナを見よ。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・陝甘・華東・湖南・廣東・四川・貴州・雲南・臺灣・インドシナ・ヒマラヤ・インド・スリランカ・熱帯アフリカに分布。 |
誌 |
ミチバタガラシ及び本種の全草を、蔊菜(カンサイ,hàncài)と呼び、薬用にする。 『全国中草葯匯編』上/905-906 『(修訂) 中葯志』IV/734-738 |
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