辨 |
ワサビ属 Eutrema(山萮菜 shānyúcài 屬)には、アジア・アメリカの温帯・亜寒帯に約10-40種がある。
E. deltoideum(三角葉山萮菜) 四川・雲南・チベット・ヒマラヤ産
E. heterophyllum(E.obliquum, E.edwardsii;密序山萮菜・西北山萮菜)
四川・貴州・雲南・チベット・陝甘・西北・モンゴリア・中央アジア産
E. integrifolium(E.pseudocardifolium;全緣葉山萮菜) 中央アジア・シベリア産
ワサビ E. japonicum(Wasabia japonica;塊莖山萮菜)
オオユリワサビ E okinosimense(Wasabia tenuis var. okinosimensis)
北海道(南西部)・本州(兵庫県以東の日本海側)・四国(徳島)産
E. salsugineum(Thellungiella salsuginea;鹽芥)
江蘇・内外蒙古・新疆・シベリア・中央アジア・北米産
E. scapiflorum(Pagaeophyton scapiflorum;單花薺) 青海・四川・雲南・チベット・ヒマラヤ産
ユリワサビ E. tenue(Wasabia tenuis;日本山萮菜)
E. violifolium(Neomartinellaviolifolia;菫葉芥) 湖南・雲貴産
E. yunnanense(山萮菜) 江蘇・浙江・兩湖・陝甘・四川・雲南産
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アブラナ科 Brassicaceae(十字花 shízìhuā 科)については、アブラナ科を見よ。 |
訓 |
ワサビの語源に関る諸説について、『日本国語大辞典 第二版』を参照。 |
漢語で山葵はワサビではないと言い、山葵をワサビの意で用いるのは日本のみ。 |
『本草和名』及び『倭名類聚抄』山葵に、「和名和佐比」と。 |
説 |
日本産、全国の谷間に自生し、また渓流のワサビ田に栽培する。 |
誌 |
調味料の粉わさび・練わさびの原料とするものは、ワサビではなくワサビダイコン、つまりホースラディッシュ。 |