おおけたで (大毛蓼)
学名 |
Persicaria orientalis (P.pilosa, P.cochinchinensis, Polygonum orientale,
P.pilosum, Polygonum orientale, Polygonum orientale var. pilosum, Polygonum
cochinchinense) |
日本名 |
オオベニタデ |
科名(日本名) |
タデ科 |
日本語別名 |
ベニバナオオケタデ、オオタデ、イヌタデ、オニタデ、オオケタデ、ハブテコブラ、マムシグサ、ハチグサ |
漢名 |
紅蓼(コウリョウ,hóngliăo) |
科名(漢名) |
蓼(リョウ,liăo)科 |
漢語別名 |
葒草(コウソウ,hóngcăo)、東方蓼(トウホウリョウ,dongfangliao)、大毛蓼、大蓼子、天蓼、家蓼、狗尾巴花・狼尾巴花、游龍(ユウリョウ,youlong)・龍古、 |
英名 |
Prince's feather |
2007/08/24 小平市 |
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辨 |
次のものを別種或は変種として、区別することがある。
オオベニタデ(ベニバナオオケタデ) Persicaria orientalis
(Polygonum orientale;葒草) 高1-3m、毛が少ない。花穂は紅色、長く太くて垂れ下がる。
原産地はオオケタデと重なる。日本などで観賞用に栽培。
オオケタデ(ハブテコブラ) Persicaria pilosa
(Polygonum pilosum;Polygonum orientale var. pilosum) 高1m、
茎・葉・葉柄に毛が多い。花穂は淡紅色ときに白色、ふつう直立する。朝鮮・ウスリー・中国(南部)・
フィリピン・マレーシア・インドネシア・ヒマラヤ・インドに分布。日本などで観賞用に栽培。
しかし、そもそも原産地で変異が大きく、区別は困難という。 |
イヌタデ属 Persicaria(蓼 liăo 屬) については、イヌタデ属を見よ。 |
訓 |
和名別名ハブテコブラは、ポルトガル語 paŏ de cobra の転訛。蛇毒を解くと考えられたことから。他にキササゲ・ゴシュユなどにもハブテコブラの称がある。 |
『本草和名』葒草に、「和名以奴多天」と。
『倭名類聚抄』葒草に、「和名伊沼多天」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』に、「オホケタデ イヌタデ古名 ホタルタデ トウタデ阿州 ヒラクチオドン肥前 マムシグサ伯州 守敏草同上 オニタデ備後 チヤウセンタバコ ハチグサ丹波」と。 |
説 |
南・東アジア原産。
中国では 全国で栽培、また路傍・湿地に野生。
日本には宝永(1704-1711)年間に入り、観賞用・薬用に栽培し、今は全国各地で野生化。 |
誌 |
中国では、全草或は根ごとの全草(或は地上部分)を葒草(コウソウ,hóngcăo)と呼び、花序を葒草花(コウソウカ, hóngcăohuā)と呼び、本種・オオイヌタデの果実を 水紅花子(スイコウカシ, shuĭhónghuāzĭ)と呼び、それぞれ薬用にする。『中薬志Ⅱ』pp.38-42 『全國中草藥匯編 上』pp.185-186, 689 『(修訂) 中葯志』III/277-282
日本では、葉の汁は虫刺され・かぶれなどの毒消し作用があり、マムシの毒消しにもなると言う。 |
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