跡見群芳譜(樹木譜ツクバネウツギ)

辨	ツクバネウツギ属 Abelia には、東&東南アジアに三十数種がある。　　A. chinensis 　　　　var. chinensis(糯米條･茶條樹) 　　　　　　　　　琉球･臺灣･浙江･江西･福建･兩湖･兩廣･四川･貴州･雲南･ベトナム産　　　　タイワンツクバネウツギ var. ionandra(A.ionandra) 　　　　　　　　　臺灣産　絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020) 　　A. chowii(福建六道木) 福建産、一説に A.unifloraのシノニム　　A. engleriana(短枝六道木･紫荊丫) 陝西･湖北･四川産　　セイナンツクバネウツギ A. forrestii(A.microphylla;細瘦糯米條･細瘦六道木･川滇六道木) 　　　　　　　　　『雲南の植物Ⅰ』210 　　ハナゾノツクバネウツギ(ハナツクバネウツギ) A. × grandiflora(大花糯米條) 　　マルバツクバネウツギ A. × integerrima(A.serrata var.integerrima) 　　A. macrotera(二翅糯米條･二翅六道木) 兩湖･四川･貴州産　　コバノツクバネウツギ A. parvifolia(A.macronata var.parvifolia; 　　　　　　　　　小葉六道木･鷄亮肚花･鷄肚子)『雲南の植物Ⅱ』215・『中国本草図録』Ⅴ/2326 　　　　　　　　　中国では A. uniflora のシノニム　　コツクバネウツギ A. serrata(A.serrata var.buchwaldii, Diabelia serrata; 　　　　　　　　　雙六道木･黃花雙六道木) 　　　　ヒロハコツクバネウツギ f. gymnocarpa(var.gymnocarpa) 本州･四国産　　　　ホソバコツクバネウツギ f. obspathulata(var.obspathulata) 本州･四国･九州産　　　　ベニバナコツクバネウツギ f. sanguinea 　　　　オニツクバネウツギ var. tomentosa(f. tomentosa) 　　　　　　　　　愛媛産　絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020) 　　A. spathulata(Diabelia spathulata) 　　　　ヤエノツクバネウツギ f. duplexa 　　　　ケツクバネウツギ f. pilosa 本州(東海近畿の太平洋側)･四国産　　　　ベニバナノツクバネウツギ var. sanguinea 本州(福島･関東･中部)産　　　　ツクバネウツギ var. spathulata(Diabelia spathulata;溫州雙六道木) 　　　　　　タキネツクバネウツギ f. colorata(A.spathulata var.colorata) 　　　　　　　　　本州(東北南東部･関東東北部)産　　　　ウゴツクバネウツギ var. stenophylla(Diabelia ionostachya, A.ionostachya; 　　　　　　　　　狹葉六道木) 本州(東北北陸の日本海側)･朝鮮･浙江(臨海)産　　オオツクバネウツギ A. tetrasepala(Diabelia ionostachya var.tetrasepala, 　　　　　　　　　A.spathulata var.tetrasepala, A.spathulata var.subtetrasepala) 　　A. uniflora(蓪梗花･小葉六道木) 秦嶺南部･湖北･福建･四川･貴州･雲南産　なお、上記のうちコツクバネウツギ･ツクバネウツギ･オオツクバネウツギを別属として、 Diabelia を立てることがある。　　ハナツクバネウツギ属 Aelia(糯米條 nuòmĭtiáo 屬) 　　ツクバネウツギ属 Diabelia(雙六道木 shuāngliùdàomù 屬)
辨	スイカズラ科 Caprifoliaceae(忍冬 rĕndōng 科)については、スイカズラ科を見よ。
訓	和名は、花が終った後もながく残る五枚のがく片が、羽根突きの羽根の形に似ていることから。　和名を何々空木と呼ぶ植物については、ウツギを見よ。
訓	属名 Abelia は、1816-1817に外交団の一員として北京を訪れた Clark Abel(1789-1826,医師･博物学者)を記念したもの。
説	本州･四国･九州･朝鮮･浙江に分布。山地に生ずる。
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