むくげ (木槿) 

学名  Hibiscus syriacus
日本名  ムクゲ
科名(日本名)  アオイ科
  日本語別名  ハチス
漢名  木槿(ボクキン,mujin)
科名(漢名)  錦葵(キンキ,jinhui)科
  漢語別名  槿樹、木錦(ボクキン,mujin)、荊條(ケイジョウ,jingtiao)、障籬花(ショウリカ,zhanglihua)・籬障花、舜・蕣(シュン,shun)、喇叭花
英名  Shrubby balthaea, Rose of Sharon, Syrian hibiscus
2005/07/28 跡見学園女子大学新座キャンパス

2004/08/02 跡見学園女子大学新座キャンパス 2004/07/31 三芳町竹間沢
2006/08/02 三芳町竹間沢 2006/09/07 長瀞町

 フヨウ属 Hibiscus(木槿屬)の植物については、フヨウ属を見よ。
 源順『倭名類聚抄』(ca.934)蕣に、「和名木波知春」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』
(1806)32に、「木槿 アサガホ万葉集 ユウカゲグサ古歌 シノゝメグサ同上 ムクゲ京、木槿ノ音転 キハチス和名鈔、奥州 ハチス東国 キバチ奥州常州 モクゲ佐州雲州 モツキ総州常州 カキツバキ奥州 ボンデンクハ薩州 ボデンクハ九州」と。
 英名の一、Rose of Sharon「シャロンのばら」は、『旧約聖書』雅歌2/1 に、

   わたしはシャロンのばら、野のゆり。
   I am the rose of Sharon, and the lily of the valleys.

とあるのに因む。シャロンは、イスラエルの地中海沿岸、カイザリヤからヨッパにかけての海岸平野。
 また、英名 Syrian hibiscus 、種小名 syriacus は、シリアに因む。
 しかしいずれにせよ、ヨーロッパから見て東方に起源することを示すのみで、真の原産地とは無縁。
 原産地はよく分らない。中国・朝鮮、あるいは中国・インドという。
 多数の観賞用品種がある。全世界の熱帯・亜熱帯で、庭木としてまた生垣として、観賞用によく栽培する。
 花を木槿花と呼び、茎・根の皮を木槿皮と呼び、果実を朝天子と呼び、いずれも薬用にする。『中薬志Ⅲ』pp.312-134
 茎の皮から繊維を取り、紙を造る。花の白いものは蔬菜とする。
 中国では、一つ一つの花が朝さいて夕べに凋むところから、はかないもの・移ろいやすいものの象徴。
 『礼記』「月令」五月に、「半夏(はんげ、カラスビシャク)生じ、木菫 (はなさ)く」と。
 『爾雅』釋草に「椴(タン,duan)、木槿。櫬(シン,qin)、木槿」とあり、その郭璞注に「別二名也。似李樹華、朝生夕隕、可食。或呼日及、亦曰王蒸」と。
 朝鮮では、ムクゲは 夏から秋にかけて 次から次へと花をつけ続けるところから、無窮花 mugunghwa と呼んで粘り強いものの象徴。
 槿域
(ムクゲの花さく地)は朝鮮の代名詞、また ムクゲは今日の韓国の国花。
 日本では、むかし「あさがお」と呼んだ。アサガオを見よ。
 安土桃山時代には、茶花として利用されていた。

   道のべの木槿は馬にくはれけり 
(「馬上の吟」、芭蕉『野ざらし紀行』1684)
 


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