みつまた (三椏・三叉)
学名 |
Edgeworthia chrysantha (E.papyrifera, E.tomentosa) |
日本名 |
ミツマタ |
科名(日本名) |
ジンチョウゲ科 |
日本語別名 |
ムスビギ、ジュズブサ、ヤナギ |
漢名 |
結香(ケツコウ,jiéxiāng) |
科名(漢名) |
瑞香(ズイコウ,ruìxiāng)科 |
漢語別名 |
黃瑞香(コウズイコウ,huángruìxiāng)、打結花(ダケツカ,dajiehua)、夢花・蒙花(ムカ,menghua)、雪裏開(セツリカイ,xuelikai) |
英名 |
Paper bush |
2005/01/11 跡見学園女子大学新座キャンパス |
2005/12/20 同左 |
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2005/03/25 同上 |
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2008/03/27 多摩森林科学園 |
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2005/07/28 跡見学園女子大学新座キャンパス |
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2006/10/19 神代植物公園 |
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辨 |
ミツマタ属 Edgeworthia(結香 jiéxiāng 屬)には、東アジア~ヒマラヤに5種がある。
E. albiflora(白結香) 四川産
ミツマタ E. chrysantha(E.papyrifera,E.tomentosa;結香・黃瑞香・打結花・
夢花・雪裏開)
アカバナミツマタ 'Akabanamitsumata'
E. eriosolenoides(西疇結香) 雲南産
ヒマラヤミツマタ E. gardneri(滇結香・構皮樹) 雲南・チベット・ヒマラヤ産
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ジンチョウゲ科 Thymelaeaceae(瑞香 ruìxiāng 科)については、ジンチョウゲ科を見よ。 |
訓 |
「和名三叉ハ其枝ノ三叉ニ基ク」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
説 |
臺灣・河南・陝西・長江以南・インドシナ・ビルマ・ヒマラヤに分布。
日本には慶長(1596-1614)年間までに漢土より渡来。
ヨーロッパには、1845年ころフォーチュンが紹介し、Kew植物園に植えられた。今日では、世界中で観賞用に植栽する。
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誌 |
樹皮から繊維をとり、紙・人造綿などを作る。
中国では、花の蕾を新蒙花・蒙花珠と呼び、密蒙花(ワタフジウツギ Buddleia officinalis)と同様に薬用にする。『中薬志Ⅲ』p.364 『(修訂) 中葯志』V/311,525 |
日本では、慶長3年(1598)3月4日徳川氏が伊豆修善寺村につかわした文書の中に、紙料としてミツマタの名が見える。従って、ミツマタが中国から渡来したのはこの時以前。
天明(1781-1789)のころから三椏和紙(静岡の駿河半紙)が量産されるようになり、明治15年(1882)ころからこれで紙幣を作るようになって、広く宮城県以南の各地で栽培された。 |
一説に、『万葉集』に詠われるさきくさ(三枝)は ミツマタであるとする。ただし、この説の最大の弱点は、ミツマタの渡来時期にあろう。
さきくさを見よ。 |
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