じんちょうげ (沈丁花) 

学名  Daphne odora
日本名  ジンチョウゲ
科名(日本名)  ジンチョウゲ科
  日本語別名  チョウジグサ、ジンチョウ、ジゴショウ、ハナゴショウ、ハナコンジョウ、センリコウ
漢名  瑞香(ズイコウ,ruixiang) 
科名(漢名)  瑞香科
  漢語別名  睡香(スイコウ,shuixiang)、七里香(シチリコウ,qilixiang)、千里香(センリコウ,qianlixiang)
英名  Winter daphne
2005/03/25 跡見学園女子大学新座キャンパス
2006/02/22 同上
2007/04/10 小石川植物園
 花の外側が紅紫色・内側が白いものが本来。花が白いものはシロバナジンチョウゲ cv. Alba、外側が淡紅色・内側が白いものはウスイロジンチョウゲ cv. Rosacea と呼ばれる。
 ジンチョウゲ科 Thymelaeaceae(瑞香科)には、次のような属がある。
   ジンコウ属 Aquilaria(沈香屬)
   ジンチョウゲ属 Daphne(瑞香屬)
   シャクナンガンピ属 Daphnimorpha 
日本産
     シャクナンガンピ
(ヤクシマガンピ) D. kudoi(Wikstroemia kudoi)
     ツチビノキ D. capitellata(Wikstroemia capitellata)
   Diathron(草瑞香屬)
     D. linifolium(草瑞香)
     D. vesiculosum(短葉草瑞香)
   ガンピ
(雁皮)属 Diplomorpha アジア中部・東部に約20種。ガンピはかにひの転訛。
     ミヤマガンピ
(ヒオウ) D albiflora(Wikstroemia albiflora)
     ガンピ
(コガンピ・イヌガンピ) D. ganpi(Wikstroemia ganmpi)
     タカクマキガンピ D. ohsumiensis
     サクラガンピ D. pauciflora(Wikstroemia pauciflora)
     オオシマガンピ D. phymatoglossa(Wikstroemia phymatoglossa)
     ミトガンピ D. ramulosa
     ガンピ
(カミノキ) D. sikokiana(Wikstroemia sikokiana)
     キガンピ
(キコガンピ) D. trichotoma(Wikstroemia trichotoma)
     シマサクラガンピ
(シマコガンピ) D. yakushimensis(Wikstroemia yakushimensis)
   ミツマタ属 Edgeworthia(結香屬)
   Eriosolena(毛花瑞香屬)
     E. involucrata(毛花瑞香)
   Pentathymelaea(五出瑞香屬)
   オトメガンピ属 Stellera(狼毒屬)
     S. chamaejasme(狼毒・瑞香狼毒)
 『中国本草図録』Ⅱ/0718・『雲南の植物』139
   アオガンピ属 Wikstroemia(蕘花屬)
        
 アジア東南部・オーストラリア・ポリネシア・ハワイに約50種
     W. canescens(蕘花・黄芫花) 『中国本草図録』Ⅷ/3700、本草綱目啓蒙13/342
     W. chamaedaphne(河朔蕘花・黄芫花・黄悶頭花)
蕾を薬用、『中薬志Ⅲ』pp.338-341
     W. dolicantha(一把香・長花蕘花) 『中国本草図録』Ⅳ/1757
     W. effusa(構皮蕘花)
     W. gemmata(川西蕘花)
     W. hainanensis(海南蕘花) 『中国本草図録』Ⅱ/0719
     W. indica(了哥王・南嶺蕘花) 『中国本草図録』Ⅱ/0720
     W. ligustrina(白蠟葉蕘花)
     W. mekongensis(瀾滄蕘花)
     W. micrantha(小黄構・野棉皮・黄構)
     W. modesta(瘦葉蕘花)
     W. monnula(北江蕘花)
     W. nutans(細軸蕘花・野棉花・地麻棉・野發麻)
     W. pachyrachis(粗軸蕘花)
     ムニンアオガンピ
(オガサワラガンピ) W. pseudoretusa
     アオガンピ
(オキナワガンピ) W. retusa
     W. stenophylla(窄葉蕘花) 
 ジンチョウゲ属 Daphne(瑞香屬)には、ユーラシア・北アメリカに約70-90種がある。
   D. acutiloba(尖瓣瑞香)
   D. altaica var. longilobata(長瓣瑞香)
   D. aurantiaca(橙黄瑞香) 
『雲南の植物Ⅰ』108・『雲南の植物』138
   D. axillaris(腋生瑞香)
   D. feddei(西南瑞香・桂花岩陀)
 『雲南の植物Ⅱ』84
   フジモドキ D. genkwa(芫花・藥魚草・閙魚草・悶頭花・泡米花) 『中国本草図録』Ⅲ/1289
   D. giraldii(黄瑞香)
 『中国本草図録』Ⅵ/2734
   カラフトナニワズ D. kamtschatica
     ナニワズ ssp. jezoensis
     レブンナニワズ var. rebunensis
   コショウノキ
(ヤマジンチョウ) D. kiusiana 日本産、液果は非常に辛い
   D. koreana(長白瑞香)
 『中国本草図録』Ⅲ/1290
   セイヨウオニシバリ D. mezereum
ヨーロッパ産、観賞用に栽培
   カラスシキミ D. miyabeana 
日本産
   ジンチョウゲ A. odora(瑞香)
     var. kiusiana(棕枝瑞香・銅牛皮・金腰帶)
     var. atrocaulis(毛瑞香・黑枝瑞香・鐵牛皮・金腰帶) 『中国本草図録』Ⅵ/2735
   D. papyracea(白瑞香・紙用瑞香・小構皮・軟皮樹)
   オニバシリ
(ナツボウズ) D. pseudo-mezereum
           
日本(福島・関東南部乃至九州)・朝鮮(済州島)に分布
     チョウセンナニワズ var. koreana
           
日本(秩父武甲山乃至南アルプス)・朝鮮・ロシア(沿海州)に分布
   D. retusa(凹葉瑞香・金腰帶)
 『雲南の植物Ⅰ』109・ 『中国本草図録』Ⅵ/2736
   D. tangutica(甘肅瑞香・陝甘瑞香・祖師麻)
 『中国本草図録』Ⅳ/1756 
 和名は、花の香りを ジンコウ(沈香)とチョウジ(丁子)に喩えたもの。漢字で作られているが、和製の言葉で、漢語ではない。
 一条兼良(1402-1481)『尺素往来』に「沈丁花」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』10(1806)に、「ヂンテウケ ヂゴセウ
但州 ハナコンゼウ センリカウ」、また「誤テリンチヤウゲト呼」と。
 属名ダフネ Daphne は、ゲッケイジュ(月桂樹)のギリシア名。葉の形が それに似ていることから。
 中国(中部乃至雲南)・ヒマラヤに分布。
 「其の始めは、廬山より出ず。宋時、人家 之を栽え、始めて名を著す」(李時珍『本草綱目』)と。
 日本には15世紀末、室町時代に薬用として入り、爾来久しく栽培されている
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「冬木之分」に、「沈丁花(ぢんてうげ) 木春初中。うす紫の花咲。一所にあつまり咲てしかもいみしき匂有。葉ももつこくのごとくにてよし。又花ノ白キも有」と。
 ヨーロッパには1771年ころ入り、広く栽培されている。
 雌雄異株であるが日本に入ったものは雄株であるので結実しない、と従来説明されてきた。
 しかし、花はきちんとした両性花であるといい、上の写真にも見られるように時に液果を結び、赤熟する。
 
   沈丁の薄らあかりにたよりなく歯の痛むこそかなしかりけれ
    
(北原白秋『桐の花』1913)
 

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