辨 |
よく似たものに、リュウキュウマメガキがある。 |
カキノキ属 Diospyros(柿 shì 屬)については、カキノキ属を見よ。 |
訓 |
「此品信濃 小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)26君遷子に、「シナノガキ サルガキ同名アリ スゞガキ ヒイナガキ若州 ビンボガキ筑前 シンナラガキ越中 シイナラガキ讃州」、また条中別の一種に「マメガキ仙台ト云、一名ブドウガキ アマガキ東国 メゝガキ佐州 ヤマガキ大和本草 ヤマシブ同上」と。ニ多キ故此和名アリ。一種其果實ノ圓キ者ヲまめがきト云フ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』26 君遷子に、「シナノガキ サルガキ同名アリ スゞガキ ヒイナガキ若州 ビンボガキ筑前 シンナラガキ越中 シイナラガキ讃州」、また条中別の一種に「マメガキ仙台ト云、一名ブドウガキ アマガキ東国 メゝガキ佐州 ヤマガキ大和本草 ヤマシブ同上」と。 |
説 |
遼寧・河北・山西・陝甘・河南・山東・江蘇・安徽・浙江・江西・兩湖・西南・チベット・西ヒマラヤ・西アジア・カフカス・小アジアに分布。地中海地方に帰化。
日本には 古く中国から入り、信越・東北で栽培される。 |
雌雄異株。 |
誌 |
未熟の果実から柿渋(かきしぶ。C.柿漆,シシツ,shiqi)をとり、傘・渋紙などの防水・防腐に用いた。
実は、霜にあたって黒紫色に熟せば甘くなり、食える(これをブドウガキという)。 |
中国では、果を薬用にする。『全國中草藥匯編』下 p.799 |
アフガニスタンでは、干し柿にして食用にすると云々。 |
若木は甘柿の台木にする。 |
秋はきぬ 今やまがきの きりぎりす よなよななかむ 風のさむさに
(よみ人しらず、『古今和歌集』物名「やまがきの木」)
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