はいねず (這鼠)

学名  Juniperus conferta (J. rigida var. conferta)
日本名  ハイネズ
科名(日本名)  ヒノキ科
  日本語別名  
漢名  
科名(漢名)  
  漢語別名  
英名 (English Name)  Shore juniper
2008/05/24 東京薬科大学薬草園

 ネズミサシ(ムロノキ) J.rigida の変種とする説がある。
 ネズミサシ属 Juniperus(刺柏 cìbăi 屬)については、ネズミサシ属を見よ。
 和名は、匍匐するネズの意。
 北海道・本州・九州・サハリンに分布。
 自然環境では 海岸の砂地に自生するが、しばしば植生する。
 『万葉集』に、

   吾妹子が 見し鞆浦
(とものうら)の 天木香樹(むろのき)は 常世にあれど 見し人そなき
   鞆浦の 磯の室の木 見む毎に 相見し妹は 忘らえめやも
   磯の上に 根は
(這)ふ室の木 見し人を 何在(いづら)と問はば 語り告げむか
     
(3/446;447;448, 大伴旅人。鞆浦は広島県福山市鞆街の海岸)
   磯の上に 立てる廻香瀧
(むろのき) ねもころに 何か深めて 念(おも)ひ始(そ)めけむ
     
(11/2488,読人知らず)
   はなれそ
(離磯)に た(立)てるむろの木 うたがたも
      ひさ
(久)しき時を す(過)ぎにけるかも (15/3600,読人知らず)
   しましくも ひと
(独)りありうる ものにあれや
      しま
(島)のむろのき はな(離)れてあるらむ (15/3601,読人知らず)
   玉掃
(たまばはき) 苅り来(こ)鎌麿(かままろ) 室の樹と 棗(なつめ)が本と かき掃かむ為
     
(16/3830,長忌寸意吉麿「玉掃・鎌・天木香(むろ)・棗を詠む歌」)

と詠われているむろのきは、一説にハイネズ J. conferta であるという。 



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