えんじゅ (槐) 

学名  Styphnolobium japonicum (Sophora japonica)
日本名  エンジュ
科名(日本名)  マメ科
  日本語別名  エニス、エスノキ、エンジ、エンズ、コヤスノキ、キフジ、シナエンジュ
漢名  槐樹(カイジュ,huáishù)
科名(漢名)  豆(トウ,dòou)科
  漢語別名  槐花樹(huaihuashu)、紫槐(zihuai)、白槐(ハクカイ,baihuai)、槐角子(カイカクシ,huaijiaozi)
英名  (Japanese) Pagoda-tree
2007/04/29 神代植物公園 2007/06/02 同左

2008/06/01 薬用植物園

2007/07/16 神代植物公園

2005/09/18  薬用植物園
2006/08/12 同上

2007/10/04 神代植物公園

2006/01/15 薬用植物園 2011/04/10 神代植物公園

 エンジュ属 Styphnolobium(槐 huái 屬)には、中国に1種・アメリカに8種がある。

  エンジュ S. japonicum(Sophora japonica;)
    シダレエンジュ var. pendula(龍爪槐)
  
 マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。
 ヱニスは、槐子或は槐樹の呉音の転訛という。なお、槐(カイ,huái)の漢音はクワイ、呉音はヱ。
 「和名ゑんじゅハ古名ゑにすノ轉化セシモノナリ、蓋シ此名ハ今云フ犬ゑんじゅノ本稱ナラント考フ」(『牧野日本植物図鑑』)。
 源順『倭名類聚抄』(ca.934)槐に「和名恵爾須」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』
(1806)31に、槐は「ヱニス和名鈔 キフヂ古名 ヱンジユ エンジ コヱンジユ」と。
 華北・黄土高原の原産かといい、中国では各地で栽培され、とくに華北ではごく普通に植えられている。
 中国では、古くから 日かげを作るために 庭木・街路樹として植えた。材は堅いので建築に用い、葉・蕾(槐花)・花・果実(槐角)・樹皮を薬用にする。また花は食用にし、優良な蜂蜜を取る。実は石鹸の代用にし、油を取る。花から黄色の、樹皮から栗色の染料を採る。『中薬志』Ⅱpp.454-456・Ⅲpp.390-392 
 『周礼』秋官・朝士に、朝廷に三本の槐を植え 三公の位としたという(「面三槐、三公位焉。州長衆庶、在其後。」)。これより、最高の官位を「槐位」、大臣の家系を「槐門」などと美称する。このように、エンジュは立身出世の象徴。
 賈思勰『斉民要術』(530-550)巻5に「種槐・柳・楸・梓・梧・柞」と。
 日本の伝説では、神功皇后は宇美八幡宮(福岡県宇美町)の地で エンジュにとりすがって応神天皇を産んだと言う(『愚管抄』)
 『花壇地錦抄』(1695)巻三「冬木之分」に、「槐 大ゑんじゆハ葉あらし。小ゑんじゆハ葉こまかに木(もく)めよくくろし。夏木、冬落葉」と。

シダレエンジュ var. pendula(龍爪槐 lóngzhuāhuái)
     2007/04/29 神代植物公園
2007/06/28 神代植物公園

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