辨 |
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DNA解析の結果、'玖島桜'は本品種と同一クローンである(多摩森林科学園)。 |
サトザクラ Cerasus Sato-zakura Group については、サトザクラを見よ。
サクラ属 Cerasus(櫻 yīng 屬)については、サクラ属を見よ。 |
訓 |
「花心から二本の葉化した雄しべ(ママ)が出て、その先端が外曲し、普賢菩薩の乗った象の鼻のように見えるのでこの名がある(『日本国語大辞典 第二版』)。
「最も外側の花弁はやや濃い淡紅色であるが、内側の花弁はほとんど白色である。ふつう2本の雌しべが葉化して長く突き出す。名前はこの葉化した2本の雌しべが歯で八重の花弁が鼻と、普賢菩薩が乗る白象に見立ててつけられた」(勝木俊雄『日本の桜』2001。葉と歯(牙)、花と鼻の語呂合せか?)。
「鎌倉の普賢菩薩が安置された堂にあったサクラの名木を「普賢堂」と呼んだことが始まりで、その後、白いサクラの花(はな)を普賢菩薩が乗る白象の鼻(はな)に見立てたことから「普賢象」の名前が定着したといわれている」(勝木俊雄『桜』2015)。
なお、普賢菩薩(ふげんぼさつ)は六牙(ろくげ)の白象(びゃくぞう)に乗る(『法華経』)。
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説 |
「普賢象」の名は、室町時代から記録がある。
ただし、今日の「フゲンゾウ」は、江戸時代の成立であろう(勝木)。 |
誌 |
『花壇地錦抄』(1695)巻二「桜のるひ」に、「ふげんざう 色有、八重。花中より葉一数つゝ出ルよし」と。 |