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牆有茨(しょうゆうじ)
作品名 |
牆有茨 |
収載書名 |
『詩経』「国風・鄘風」 |
訳者名 |
白川静 |
訳書名 |
『詩経国風』(『東洋文庫』518) |
刊行年代 |
1990 |
その他 |
しのびあいのむつごとを盗み聞いて、これを嘲笑する歌であろう。 |
牆有茨
不可埽也
中冓之言
不可道也
所可道也
言之醜也
牆有茨
不可襄也
中冓之言
不可詳也
所可詳也
言之長也
牆有茨
不可束也
中冓之言
不可読也
所可読也
言之辱也
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牆(かきね)に茨(いばら)有り
埽(はら)ふべからず
中冓(ちゆうこう)の言は
道(い)ふべからず
道ふべき所なれども
言へば醜し
牆に茨有り
襄(はら)ふべからず
中冓の言は
詳(つまびら)かにすべからず
詳かにすべき所なれども
言へば長し
牆に茨有り
束(つか)ぬべからず
中冓の言は
読(ぬ)くべからず
読くべき所なれども
言へば辱(はづか)し
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垣根の茨は
掃いきれない
しのびあいのむつごとは
人には言えぬ
言えもしようが
言えば醜し
垣根の茨は
除ききれない
しのびあいのむつごとは
詳しく言えない
言えもしようが
言えばきりなし
垣根の茨は
束ねきれない
しのびあいのむつごとは
つまんで言えぬ
言えもしようが
言えば辱し
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詠いこまれた花 |
茨は、雑草の生い茂ったもの。具体的には、一説にハマビシ、あるいはチガヤ。 |
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