何彼襛矣
(かひじょうい)

作品名  何彼襛矣
収載書名 『詩経』「国風・召南」 
訳者名  白川静
訳書名 『詩経国風』(『東洋文庫』518)
刊行年代  1990
 その他  結婚の祝頌の歌。
 
何彼襛矣
唐棣之華
曷不粛雝
王姫之車

何彼襛矣
華如桃李
平王之孫
斉侯之子

其釣維何
維糸伊緡
斉侯之子
平王之孫
 
 
何ぞ彼の襛
(ぢよう)たる
唐棣
(たうてい)の華
(なん)ぞ粛雝(しゆくよう)ならざらん
王姫
(わうき)の車

何ぞ彼の襛たる
華は桃李の如し
平王の孫
斉侯の子

其の釣は維
(これ)何ぞ
維糸
(し)と緡(びん)
斉侯の子
平王の孫
 
 
咲きほこるあの花はなに
うるはし ゆすらうめの花
つつましくしとやかに
姫君はとつぎます

咲きほこるあの花はなに
うるはし 桃か李か
平王のみ孫にいます
斉侯のみ子にいます

釣り垂れてなにを釣る
蚕の糸のより糸ぞ
斉侯のみ子にいます
平王のみ孫にいます
 
 詠いこまれた花   とうてい(唐棣)
 周・平王の在位は 770B.C.-720B.C.、時の斉侯は荘公(在位794B.C.-731B.C.)。



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