さぼてん  

学名  Opuntia ficus-indica
日本名  サボテン
科名(日本名)  サボテン科
  日本語別名  シャボテン、サンボテ、サチラサッポウ、イロヘロ、ニョロリ
漢名  梨果仙人掌(リカセンニンショウ, líguŏ xiānrénzhăng)
科名(漢名)  仙人掌(センニンショウ,xiānrénzhăng)科
  漢語別名  仙桃(セントウ,xiāntáo)、寶劔(ホウケン,baojian)
英名  Prickly pear, Indian fig
辨  サボテン科
   ウチワサボテン属


誌 

2005/07/11 三芳町竹間沢

 サボテン科 Cactaceae(仙人掌 xiānrénzhăng 科)には、約100-108属 1200-2000種がある。

  ヒモサボテン属 Aporocactus(鼠尾掌屬)
 メキシコ産
    A. conzatii(康氏鼠尾掌)
    キンヒモ
(金紐) A. flagelliformis(鼠尾掌)
    A. flagriformis(鞭形鼠尾掌)
    A. leptophis(細蛇鼠尾掌)
  ベンケイチュウ属 Carnegiea
USA南西部・メキシコ北西部産 
    ベンケイチュウ C. gigantea
  オキナマル属 Cephalocereus
メキシコ産 
    オキナマル C. senilis
  Cereus(山影掌屬・天輪柱屬)
熱帯アメリカ産 
    C. dayamii(冲天柱)
    C. jamacaru(牙買加天輪柱)
    キメンカク
(鬼面角) C. peruvianus(秘魯天輪柱) ブラジル・ウルグアイ産
    C. variabilis(神代柱)
  Cylindropuntia 
    マツアラシ C. bigelovii
  クジャクサボテン属 Disocactus(紅尾令箭屬)
中米・メキシコ産 
  タマサボテン属 Echinocactus
USA・メキシコ産 
    キンシャチ E. grusonii
    イワオ E. platyacanthus
  サンコウマル属 Echinocereus USA・メキシコ産
    ブユウマル E. engelmanni
    サンコウマル E. pectinatus
  カセイマル属 Echinopsis(仙人球屬)
 南米産 園芸名ウニサボテン
    E. calochlora(金盛球)
    E. eyriesii(短毛球)
    E. multiplex(旺盛球・長盛球)
『全国中草葯匯編』下/197
    E. oxygona(鋭稜海膽・旺盛球)
    キダイモンジ E. spachiana(Trichocereus spachianus)
    カセイマル E. tubiflora(仙人球)
  ゲッカビジン属 Epiphyllum(曇花屬)
  Ferocactus
    シャチガシラ F. cylindraceus
    オウカンリュウ f. glaucescens
    ヒノデマル F. latispinus
    セキホウ F. pilosus(F.stainesii)
    ユウソウマル F. robustus
  Grusonia
    ハクホウ G. bradtiana
  ヒボタン属 Gymnocalycium
ブラジル・アルゼンチン産 
    ヒボタン G. mihanovichii 'Rubra'
  サンカクチュウ属 Hylocereus(量天尺屬)
  サクラキリン属 Leuenbergia
    サクラキリン L. bleo (Rhodocactus bleo, Pereskia bleo)
  Lophocereus
    ハクウンカク L. marginatus(Marginatocereus marginatus, Pachycereus marginatus)
  Maihuenia
南米南部産 
    M. patagonica 観賞用に栽培
    M. poeppigii
観賞用に栽培
  ハクジュマル属 Mammillaria(銀毛球屬・乳突球屬)
 主にメキシコを中心に産
    タカサゴ
(高砂) M bocasana
    ハクリュウマル
(白龍丸) M. compressa(白龍球) 幾つかの園芸品種がある。
    ハクジュマル M. geminispina
    タマオキナ M. hahniana
    ツキカゲマル
(月影丸) M. zeilmanniana
  Myrtillocactus
    リュウジンボク M. geometrizans
  Neobuxbaumia
    ハクオウチュウ N. mezcalaensis
  ウチワサボテン属 Opuntia(仙人掌屬)
  Parodia(錦繡玉屬)・Notocactus(南國玉属)
 南米産 
    N. apricus(河内球)
    P. aureispina(錦繡玉)
    P. catamarucensis(羅繡玉)
    P. erythrantha(彩繡玉)
    キセッコウ
(黄雪晃) P. graessneri(黃雪光)
    セッコウ
(雪晃) P. haselbergii(雪光)
    P. maassii(魔神球)
    P. mammulosa
    N. ottonis(靑王球)
    ホウギョク
(宝玉) P. microsperma
    P. mutabilis(麗繡玉)
    N. pampeanus(獅子王球)
    P. sanguiniflora(緋繡玉)
    P. stuemeri(橙繡玉)
    シシオウマル(獅子王丸) N. submammulosus
    シャクヤクマル
(芍薬丸) N. unbelmannianus
  モクキリン属 Pereskia(木麒麟屬)
南米産 
    モクキリン P. aculeata(葉仙人掌)
    P. grandifolia
  イースターカクタス属 Rhipsalidopsis(假曇花屬)
ブラジル産 
    ゲシクジャク
(ゲ氏孔雀) R. gaertneri
    R. rosea(假曇花)
  カニバサボテン属 Schlumbergera(仙人指屬)
ブラジル産 
      incl. Zygocactus
    S. bridgesti(仙人指)
    カニバサボテン S. russelliana(S.bridgesii)
    シャコバサボテン S. truncata(Zygocactus truncatus;蟹爪・蟹爪蘭) 
    クリスマスカクタス S. × buckleyi
    
 ウチワサボテン属 Opuntia(仙人掌 xiānrénzhăng 屬)には、 新世界に約130種がある。

  O. basilaris(褐毛掌)
USA南西部産 
  コチニールウチワ O. cochenillifera(Nopalea cochenillifera;臙脂掌)
         
メキシコ原産 コチニールカイガラムシの宿主 
  センニンサボテン O. dillenii(仙人掌)
 アメリカ原産、中国南方で栽培或は逸出して野生。
         『中国雑草原色図鑑』140・『週刊朝日百科 植物の世界』7-296
         『中国本草図録』Ⅰ/0220 『全國中草藥匯編 上』p.275
  サボテン O. ficus-indica(O.ficus-indica var.saboten;梨果仙人掌・仙桃・寶劔)
  タンシウチワ(単刺団扇) O. humifusa(O.vulgaris) USA東部・メキシコ産 
  O. leucotricha(棉花掌)
メキシコ産 
  オオガタホウケン
(大型宝剣) O. maxima
  キンエボシ
(金烏帽子) O. microdasys
  O. monacantha(單刺仙人掌・綠仙人掌)
ブラジル・パラグアイ・ウルグアイ原産 
  ミカガミ
(御鏡) O. robusta
  O. stricta(縮刺仙人掌)
フロリダ・メキシコ産 
  ビロードウチワ O. tomentosa
メキシコ原産、コチニールカイガラムシの宿主
   
 サボテンは、ポルトガル語のシャボン sabaõ(石鹼) と「手」の合成語。むかし油汚れを取るのにこの植物の切口でこすったことから。
 「本品ハ此類中最初ニ我邦ニ渡來シ、元來さぼてんトハ唯此一種ヲ指スノ名ナリ。往時油ノ汚レヲ去ルニ此切口ニテ磨ル、其効しゃぼん(石鹼)ノ如ケレバ爲ニさぼてんノ和名生ゼリ」(『牧野日本植物図鑑』)。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』16(1806)仙人掌草に、「サンボテイ サボテン サンボテ豫州 イロヘロ サチヲサッボウ トウナツ トウナス薩州 ニヨロリ豫州」と。
 漢名の仙桃は、実が食用になることから。英名 prickly pear「とげのある梨」も同様。
 属名は、古代ギリシアの都市名に由来。
 種小名は、英名 Indian fig
(インドのイチジク)のラテン語化。
 サボテン科の植物は 新大陸原産。これをヨーロッパに伝えたのはコロンブス。
 日本には、江戸時代初期にオランダ人により長崎にもたらされた。最初に入ったのがウチワサボテンの仲間 Opuntia ficus-indica であり、これをサボテンと呼んだ。
 Opuntia ficus-indica は、メキシコ原産。
 若い茎(ノパル)と果実(トゥナ)を食用にし、中南米では紀元前から利用。
 地中海地方では果樹として栽培する。

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