辨 |
ナツメヤシ属 Phoenix(刺葵 cìkuí 屬)には、カナリア諸島・アフリカ・インド・東南アジアに約15-17種がある。
カナリーヤシ P. canariensis(檳榔竹)
ナツメヤシ P. dactylifera(刺葵 cìkuí; E.Date palm)栽培種、原産地不明
P. loureiroi(P.hanceana;刺葵・糠榔・小針葵)
P. paludosa インドシナ・マレー・スマトラ産
シンノウヤシ(親王椰子) P. roebelenii(江邊刺葵・軟葉刺葵;
E.Pygmy date palm) 雲南・ラオス産
サトウナツメヤシ(林刺葵) P. sylvestris インド産
P. theophrasti クレタ島・小アジア南部産、ナツメヤシの原種か
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ヤシ科 Arecaceae(Palmae;棕櫚 zōnglǘ 科)については、ヤシ科を見よ。 |
訓 |
属名は、ギリシア語 phoinix に起源。
Phoenix は、エジプト神話に出る不死鳥フェニックス、不滅・復活の象徴。ナツメヤシは西アジアにおいて生命の木であることから、この名で呼ぶ。 |
種小名・英名は、ギリシア語 daktulos(指)に由来し、果実の形から。 |
和名・漢名は、その実がナツメに似て、かつナツメのように食用にすることから。
戦捷木というのは、葉を束ねて戦勝の祝賀に用いることから。 |
説 |
原産地不明。ペルシア湾沿岸地方原産というが、サハラ砂漠のオアシスにも自生。
広く西アジア・北アフリカ・新大陸などで栽培する作物。 |
誌 |
果実を生食し、乾果はゼリー・ジャムの素材にする。樹液はヤシ酒の原料。
また、葉の繊維を用いる。 |