かんらん (橄欖)
学名 |
Canarium album |
日本名 |
カンラン |
科名(日本名) |
カンラン科 |
日本語別名 |
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漢名 |
橄欖(カンラン,gănlăn) |
科名(漢名) |
橄欖(カンラン,gănlăn)科 |
漢語別名 |
白欖、山欖、黃欖、黃榔果、靑果 |
英名 |
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辨 |
カンラン科 Burseraceae(橄欖 gănlăn 科)には、世界の熱帯・亜熱帯に約16-19属 約550-700種がある。
ニュウコウジュ属 Boswellia(乳香樹屬) インド・アラビア・アフリカに約20種
B. neglecta(野乳香樹) 紅海沿岸地方産 乳香を採る
ニュウコウジュ B. sacra(B.carteri, B.bhaw-dajiana;
阿拉伯乳香・藥膠香樹・鮑達乳香樹)
紅海沿岸地方産。樹脂を乳香(ニュウコウ,rŭxiāng・阿拉伯乳香;
E.Frankincense,Olibanum)と呼び、薬用・香料にする。
『中薬志』Ⅲ/567-570『(修訂)中葯志』V/767-770 『全国中草葯匯編』下/387-388
『週刊朝日百科 植物の世界』14-152
なおウルシ科ランシンボク属 Pistacia(黃連木屬)の P.lentisicus(粘膠乳香樹・
乳香黄連木;E.Mastic tree)からも乳香(薫陸香)を採る。
B. serrata(乳香樹) インド産
カンラン属 Canarium(橄欖屬)
モツヤクジュ属 Commiphora(沒藥樹屬) アジア・アフリカ・南米に約185種
C. gileadensis(Balsamea gileadensis, Balsamodendrum gileadense,
Balsamodendrum ehrenbergianum;愛倫堡沒藥樹)
アフリカ北東部・アラビア半島産 『全国中草葯匯編』下/287
アラビアモツヤク(アビシニアモツヤク) C. kua(C.abyssinica) 東アフリカ・アラビア産
C. kataf(C.erythraea;白皮橄欖) 東アフリカ・アラビア産
C. kraeuseliana(絲葉橄欖) ナミビア産
C. madagascariensis(Balsamodendrum commiphora, C.agallocha,
C.roxburghii, B.agallocha)
モツヤクジュ(ミルラ) C. myrrha(C.molmol;沒藥 mòyào・末藥;E.Mirrh)
アフリカ東北部(ソマリランド)産、樹脂を沒藥(ボツヤク,mòyào,もつやく)と呼ぶ
『中薬志』Ⅲ/563-566 『(修訂)中葯志』V/750-752 『全国中草葯匯編』下/286-287
C. gileadensis(C.opobalsamum) 東アフリカ・アラビア産
Garuga(嘉欖屬)
G. forresti(白頭樹) 四川産
G. pinnata(羽葉白頭樹) 廣西・四川・雲南産
Protium(馬蹄果屬)
P. serratum(馬蹄果) 雲南・東南アジア・インド産
P. yunnanense(Santiria yunnanensis;滇馬蹄果) 雲南産
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カンラン属 Canarium(橄欖 gănlăn 屬)には、旧世界の熱帯に約120種がある。
カンラン C. album(橄欖・白欖)
C. bengalense(方欖) 廣西・雲南・インドシナ・アッサム・ベンガル産
マニラエレミ C. luzonicum フィリピン産
ピリナッツツリー C. ovatum フィリピン産
ウラン C. pimela(烏欖・木威子) 兩廣・雲南・インドシナ産 『全国中草葯匯編』下/161-162
カナリヤノキ C. vulgare インドネシア・ニューギニア産
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訓 |
日本では、オリーブを橄欖に当てることがあるが、誤り。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)27橄欖に、「通名」と。 |
説 |
臺灣・福建・兩廣・四川・雲南・ベトナムに分布。日本では、鹿児島・琉球で栽培。 |
誌 |
果実を生食し、漬物にし、あるいは炒めて食う。種子からは油を採る。
中国では、乾燥した果実を靑果(セイカ,qīngguŏ)と呼び、薬用にする。『中薬志Ⅱ』pp.227-229 『(修訂) 中葯志』III/437-440 |
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