いぬはっか (犬薄荷)

学名  Nepeta cataria
日本名  イヌハッカ
科名(日本名)  シソ科
  日本語別名  チクマハッカ
漢名  荊芥(ケイカイ,jīngjiè,けいがい)
科名(漢名)  脣形(シンケイ,chúnxíng)科
  漢語別名  心葉荊芥・假荊芥・小荊芥・土荊芥、山藿香(サンカクコウ,shānhuòxiāng)、假蘇、薄荷(ハクカ,bòhé)・小薄荷・猫薄荷、香薷(コウジュ,xiāngrú)、樟腦草
英名  Catnip, Catmint
2007/08/13 薬用植物園

 イヌハッカ属 Nepeta(荊芥 jīngjiè 屬)には、歐亞&アフリカの温帯に約250種がある。

  イヌハッカ
(チクマハッカ) N. cataria (荊芥・心葉荊芥・白花荊芥・假荊芥)
  N. complanata(Phyllophyton complanatum, Marmoritis complanatum;扭連錢)
         
青海・四川・雲南・チベット産 『中国本草図録』Ⅷ/3786
  N. decolorans(Phyllophyton decolorans, Marmortis decolorans;褪色扭連錢)
         
チベット産 『中国本草図録』Ⅴ/2292
  N. × faassenii(費森雜種荊芥)
  N. hemsleyana(N.angustifolia;藏荊芥)
 チベット・ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅴ/2291
  N. laevigata (穗花荊芥) 四川・雲南・チベット・ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅷ/3784
  N. lophanta(Lophantus chinensis;扭藿香)
モンゴル・南シベリア・新疆産
  チョウセンミソガワソウ N. manchuriensis(N.stewartiana, N.koreana;黑龍江荊芥)
         
朝鮮・黒龍江・ロシア沿海地方産
    シロバナエゾミソガワソウ f. albiflora
  N. racemosa(總花猫薄荷)
  N. rotundifolia(Phyllophyton tibeticum, Marmotis rotundifolia;西藏扭連錢)
         
チベット・アッサム産『中国本草図録』Ⅴ/2293
  N. stewartiana (多花荊芥)
四川・雲南・チベット産 『雲南の植物Ⅰ』251
  ミソガワソウ N. subsessilis(N.subsessilis var.yesoensis, N.yesoensis)
    'Blue Dreams'
  N. wilsonii (圓齒荊芥) 四川・雲南産 『中国本草図録』Ⅷ/3785
   
 シソ科 Lamiaceae(脣形 chúnxíng 科)については、シソ科を見よ。
 漢名に並ぶ名のうち、荊芥(ケイカイ,jīngjiè)についてはケイガイを、薄荷(ハクカ,bòhé)はハッカを、香薷(コウジュ,xiāngrú)はナギナタコウジュを、藿香(カクコウ,huòxiāng)についてはカワミドリを、それぞれ参照。
 種小名・英名は、いずれもネコ(猫)が好むことから。
 南歐・東歐・シベリア・カフカス・西&中央アジア原産。アジア・アメリカに帰化。
 中国では、かつて薬用に栽培。現在は山東・河南・山西・陝甘・湖北・西南・新疆・西藏に分布。
 日本では、1912に長野県でチクマハッカとして記録され、1960頃から本州中部地方以東で散発的に見出されている。
 中国では、全草を薬用にする。ただし、漢方薬としての真正な荊芥(ケイカイ,jīngjiè)はケイガイ Schizonepeta tenuifolia(Nepeta japonica;裂葉荊芥・荊芥)、イヌハッカ Nepete cataria は 假荊芥(カケイカイ,jiă jīngjiè)・心葉荊芥と呼ぶ。
 欧米では、キャットニップ・キャットミントと呼び、ハーブとする。



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