えぞむかしよもぎ (蝦夷昔よもぎ) 

学名  Erigeron acer
日本名  エゾムカシヨモギ
科名(日本名)  キク科
  日本語別名  
漢名  飛蓬(ヒホウ,feipeng)
科名(漢名)  菊(キク,ju)科
  漢語別名  蓬、轉蓬(テンホウ,zhuanpeng)
英名  
『中国本草図録』Ⅵ/2885参照

 ムカシヨモギ属(アズマギク属) Erigeron(飛蓬屬)には、次のようなものがある
   E. acer (E.acris;飛蓬・蓬・轉蓬)
 広く北半球の寒帯に分布
     エゾムカシヨモギ var. acris(E.acris) 
アジア・ヨーロッパの温帯・寒帯
     ムカシヨモギ var. kamtschaticus
          
本州中部以北・北海道・朝鮮・樺太・千島・カムチャツカ・アラスカ
     ホソバムカシヨモギ var. linea-rifolius 
本州・四国
     ヒロハムカシヨモギ var. amplifolius
東北地方・北海道
   ヨアウシュタカネアズマギク E. alpinus ピレネー・アルプス・アペニン・
         
カルパチア・バルカン・イラン・コーカサス・中央アジアに分布
   E. altaicus (阿爾泰飛蓬)
中国(新疆)・中央アジアに分布
   ヒメジョオン E. annuus (Stenactis annus,Aster annus;
         一年蓬・千層塔・野蒿・治瘧草)
 北アメリカ原産。
   E. aurantiacus (橙舌飛蓬) 中国(新疆)・中央アジアに分布
   E. breviscapus (短葶飛蓬・燈盞細辛・燈盞花)
         
 『雲南の植物Ⅰ』221・『中国本草図録』Ⅱ/0879
   ヒメムカシヨモギ E. canadensis(Conyza canadensis;
         小白酒草・小飛蓬・加拿大蓬)
 北アメリカ原産
   E. compositus
北アメリカ西部原産
   E. elongatus (長莖飛蓬・紫苞飛蓬)
 『中国本草図録』Ⅴ/2362
   ペラペラヨメナ
(メキシコヒナギク・ペラペラヒメジョオン) E. karvinskianus
          (E.mucronatus)
中央アメリカ原産
   E. komarovii (山飛蓬)
 中国(吉林)・シベリアに分布
   ミヤマノギク E. miyabeanus
   E. multifolius (多葉飛蓬)
 中国(雲南西北部・西藏東部)に分布
   E. multiradiatus (多舌飛蓬)
         
中国(四川・雲南・西藏)・シッキム・ネパール・インド・アフガニスタンに分布
   ハルジオン
(ハルシオン・ベニバナヒメジョオン) E. philadelphicus
   ヤナギバヒメジョオン E. pseudo-annuus

   ケナシムカシヨモギ
(ケナシヒメムカシヨモギ) E. pusillus(E.canadensis var.levis)
         
 北アメリカ原産 
   エリゲロン E. speciosus (飛蓬;E.Oregon fleabane)
 北アメリカ原産。観賞用に栽培
   ヘラバヒメジョオン E. strigosus(Stenactis strigosus)
 北アメリカ原産
   アズマギク E. thunbergii
     ミヤマアズマギク var. glabratus
     ヨウシュアズマギク var. heterotrichus
     アポイアズマギク var. angustifolius 
 キク科 Compositae(菊科)の植物については、キク科を見よ。
 漢名の飛蓬は、強風が吹くと根から抜けて、株全体が地上をころころと転がることから。転蓬(テンポウ,zhuanfeng)とも云う。
 
(一説に、転蓬はアカザ科ホウキギの仲間という。)
 なお、漢名をと呼ぶ植物は、ムカシヨモギ属の通称、ないしは就中このエゾムカシヨモギを指すものであり、日本で蓬の字をヨモギ Artemisia princeps に当てるのは誤り。
 ヨモギ属 Artemisia(蒿屬)の漢名は、(コウ,hao)。
 和名ムカシヨモギについて。
 日本では、古来「蓬」を「よもぎ」と訓んできた。後に、その訓は誤りであったこと、真の「蓬」なる植物は別にあることが知られた。この時、それ
(真の「蓬」)を、むかし「蓬」を「よもぎ」と訓んでいたということから、「むかしよもぎ」と名づけたものだ、という。日本人の昔の誤解に上塗りする命名であり、はなはだ分りにくい。 
 属名は、ノボロギクのギリシア名 erigeron、語源は eri(早い)+geron(老人)。
 中央アジアから中国北部に分布。中国では、東北・華北・西北・チベットに分布。
 日本では、本州中部以北・北海道に分布し、高山及び北地の日当たりのよい砂礫地に生える。
 中国では、花序・果実を薬用にする。
 
   転蓬 本根を離れ
   飄颻
(ひょうよう)して長風に随う
   何ぞ意
(おも)わん 迴飆(かいひょう)の挙り
   我を吹いて雲中に入れんとは
   高高として上がるに極り無く
   天路 安
(いずくん)ぞ窮む可けんや
   類
(に)たり 此の遊客子の
   躯
(み)を捐(す)てて 遠く戎(いくさ)に従うに
   毛褐 形を掩わず
   薇藿
(びかく) 常に充(あ)かず
   去り去りて 復た道
(い)う莫(な)けん
   沈憂 人をして老いしむ
    
(曹植(192-232)「雑詩六首 其の二」)
 

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