しおがまぎく (塩竈菊)
学名 Pedicularis resupinata var. oppositifolia 日本名 シオガマギク 科名(日本名) ハマウツボ科 日本語別名 漢名 馬先蒿(ﾊﾞｾﾝｺｳ,măxiānhāo) 科名(漢名) 列當(ﾚﾂﾄｳ,lièdāng)科 漢語別名 返顧馬先蒿、爛石草、馬屎蒿、馬新蒿、虎麻、芝麻七、 英名 Lousewort
| 辨 | シオガマギク(広義) Pedicularis resupinata(返顧馬先蒿･馬先蒿･芝麻七･爛石草)には、次のような種内分類群がある。 subsp. crassicaulis(粗莖返顧馬先蒿) 湖北･四川･貴州･廣西産 subsp. galeobdolon(鼬臭返顧馬先蒿) 陝西･湖北･四川産 subsp. lasiophylla(毛葉返顧馬先蒿) 陝西産 シオガマギク subsp. opposisifolia ミカワシオガマ var. microphylla 岐阜･愛知･静岡産 シオガマギク var. opositifolia 北海道･本州･四国･九州･朝鮮産 シベリアシオガマ subsp. resupinata(返顧馬先蒿･馬先蒿･芝麻七･爛石草) 北海道北部･朝鮮･遼寧･吉林･黑龍江･華北･陝甘･安徽･西南･モンゴル･ロシアに産 『中国本草図録』Ⅳ/1845･『中国雑草原色図鑑』207 ヒカゲシオガマ var. umbrosa ビロードシオガマ subsp. teucriifolia トモエシオガマ var. caespitosa 本州中北部産 ビロードシオガマ var. teucriifolia 北海道･千島産 |
| シオガマギク属 Pedicularis(馬先蒿 măxiānhāo 屬)には、北半球の温帯･寒帯に約600-660種がある。 P. adunca カラフトシオガマ subsp. sachalinensis ミヤマシオガマ P. apodochila 北海道･本州中部以北･千島産 P. bicornuta ヒマラヤ産、『週刊朝日百科 植物の世界』2-69 タマザキシオガマ P. capitata エゾヨツバシオガマ(クチバシシオガマ) P. chamissonis P. dissecta(全裂馬先蒿) 陝西産 『全国中草葯匯編』下/109-110 P. dolichocymba(長舟馬先蒿) 四川･チベット産 『中国本草図録』Ⅷ/3798 P. flava(黄花馬先蒿) モンゴル･シベリア産 『中国本草図録』Ⅹ/4841 ハンカイシオガマ P. gloriosa 関東東海産 オオシオガマギク P. grandiflora(野蘇子･大花馬先蒿) 遼寧･吉林･黑龍江･シベリア産 『中国本草図録』Ⅳ/1844 タンナシオガマ P. hallaisanensis P. henryi(江南馬先蒿･鳳尾參) 江蘇･江西･浙江･福建･兩湖･兩廣･雲貴産 『全国中草葯匯編』下/143-144 イコマソウ P. ikomae(P.nanfutashanensis) P. integrifolia subsp. entegrifolia(全葉馬先蒿) 四川･雲南産 subsp. integerrima(全緣全葉馬先蒿) 青海･チベット･ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅷ/3799 ハルザキシオガマ P. ishidoyana(P.artselaeri var.koraiensis) イワテシオガマ P. iwatensis(P.gloriosa var.iwatensis) 秋田･岩手産 ヨツバシオガマ P. japonica(P.chamissonis var.japonica) 本州中部乃至月山産 セリバシオガマ P. keiskei 本州中部産 ベニシオガマ P. koizumiana 利尻島･樺太産 絶滅危惧IA類(CR,環境省RedList2020) チシマシオガマ P. labradorica(拉不拉多馬先蒿) モンゴル･極東ロシアから北半球寒帯に産 アイザワシオガマ P. lanata P. longiflora var. tubiformis(管狀長花馬先蒿･斑層馬先蒿) 四川･雲南･ヒマラヤ産 『雲南の植物』198･『中国本草図録』Ⅷ/3800･『原色高山植物大図鑑』144 ナギナタシオガマ P. lunaris マンシュウシオガマ P. mandshurica(鷄冠子花) 朝鮮･遼寧産 イワシオガマ var. coreana(P.nigrescens) P. megalantha(碩花馬先蒿) ヒマラヤ･カシミール産 『週刊朝日百科 植物の世界』2-66 『中尾佐助著作集』IV巻頭図版 P. monbergiana 『雲南の植物』200 P. muscicola(蘚生馬先蒿) 山西･陝甘･湖北･青海産 『中国本草図録』Ⅹ/4842 P. neolatituba(新粗管馬先蒿) 四川産 『雲南の植物』199 オニシオガマ P. nipponica 石川～秋田の日本海側に産 ヤクシマシオガマ P. ochiaiana 屋久島産 キバナシオガマ P. oederi var. oederi(歐氏馬先蒿･藏新馬先蒿) 大雪山から北半球亜寒帯に産 var. sinensis(華馬先蒿) 『全国中草葯匯編』下/52-53 華北･西北･西南産 『雲南の植物』200･『原色高山植物大図鑑』144 ウルップシオガマ var. yezoana P. palustris(沼生馬先蒿) 中国東北･モンゴル･中央アジア･歐洲産 『中国本草図録』Ⅲ/1360 サワシオガマ var. karoi(P.karoi;卡氏沼生馬先蒿) 大小興安嶺･シベリア･ウラル･ドン川下流域に産 ツクシシオガマ P. refracta 九州産 ニイタカシオガマ var. transmorrisonensis(P.transmorrisonensis; 臺灣馬先蒿) 臺灣産 シオガマギク P. resupinata シベリアシオガマ subsp. resupinata(返願馬先蒿･馬先蒿･芝麻七･爛石草) シオガマギク subsp. opposisifolia ミカワシオガマ var. microphylla シオガマギク var. opositifolia ビロードシオガマ subsp. teucriifolia トモエシオガマ var. caespitosa ビロードシオガマ var. teucriifolia P. rex(大王馬先蒿･四方盒子草･羊肝狼頭草･還陽草･蕨芨花) 四川･雲南･ミャンマー･アッサム産 『雲南の植物』201 P. rhinanthoides subsp. labellata(大唇擬鼻馬先蒿) 華北･陝甘･青海･西南･ヒマラヤ産 『雲南の植物』201 subsp. rhinanthoides(擬鼻花馬先蒿) モンゴル･中央アジア･西ヒマラヤ産 コウアンソウ P. rubens(紅色馬先蒿) 大興安嶺･モンゴル･シベリア産 ホソバシオガマ P. rubinskii P. sceptrum-carolinum(旌節馬先蒿) 朝鮮･漢土乃至東ヨーロッパに分布 ハタザオシオガマ var. pubescens(有毛旌節馬先蒿) 遼寧･吉林･黑龍江産 ネムロシオガマ P. schistostegia(P.venusta var.schmidtii) 北海道･樺太産 P. scullyana(大光唇馬先蒿) ヒマラヤ産 『原色高山植物大図鑑』145･『朝日百科 世界の植物』1-260 P. sigmoidea(之形喙馬先蒿) 雲南産 『雲南の植物』202 P. siphonantha(管花馬先蒿) ヒマラヤ産 『雲南の植物』203･『週刊朝日百科 植物の世界』2-70 ホザキシオガマ P. spicata(穗花馬先蒿) 北海道十勝･本州白山･華北･陝甘･湖北･四川･モンゴル･南シベリア産 『中国本草図録』Ⅸ/4331･『中国雑草原色図鑑』205 P. striata(紅紋馬先蒿) 華北･東北･モンゴル･南シベリア産 『中国本草図録』Ⅵ/2822･『中国雑草原色図鑑』206 ヤチシオガマ P. sudetica(蘇臺德馬先蒿) 歐亞･北米の寒帯に産 P. superba(華麗馬先蒿) 四川･雲南産 『雲南の植物』202・『中国本草図録』Ⅷ/3801･『週刊朝日百科 植物の世界』2-66 P. takpoensis(紅莖馬先蒿) ニナマナシオガマ P. tatarinowii(塔氏馬先蒿) 華北産 『中国雑草原色図鑑』207 P. torta(扭旋馬先蒿･金邊草) 甘肅･湖北･四川産 『中国本草図録』Ⅵ/2823 P. trichoglossa(毛盔馬先蒿) 四川･雲南･チベット･ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅷ/3802･『原色高山植物大図鑑』145 オトメシオガマ P. venusta(秀麗馬先蒿) 遼寧･吉林･黑龍江･モンゴリア･極東ロシア･シベリア･中央アジア産 タカネシオガマ P. verticillata(輪順馬先蒿) 北海道･本州中部から､歐亞･北米の温帯～寒帯に産 『中国本草図録』Ⅲ/1361 P. wallichii(瓦氏馬先蒿) チベット･ヒマラヤ産 『朝日百科 世界の植物』1-260 エゾシオガマ P. yezoensis |
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| ハマウツボ科 Orobanchaceae(列當 lièdāng 科)については、ハマウツボ科を見よ。 | |
| 訓 | 「海濱ニ佳景ヲ添フルモノハ鹽竈ユヱ、本品ハ花モ佳ク又葉迄モ(濱デモ)觀ルニ佳キトノ意ニテ此和名ヲ生ジ、きくハ葉狀ニ基キシナリ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
| 源順『倭名類聚抄』(ca.934)馬先蒿に、「和名比木与毛木」と。 小野蘭山『本草綱目啓蒙』11(1806)に、「馬先蒿 シホガマギク ノコギリサウ江州」と。 |
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| 説 | 北海道･本州･四国･九州･朝鮮に分布。 |
| 誌 | 中国では、茎･葉或は根を薬用にする。 |
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