辨 |
ミヤコグサ属 Lotus(百脈根 băimàigēn 屬)には、主として旧世界の暖温帯に約125種がある。
L. alpinus(高原百脈根) 北アフリカ・歐洲・西アジア・青海・チベット産
L. angustissimus(尖齒百脈根) 北アフリカ・歐洲・西アジア・西シベリア・新疆産
L. australis(L. pacificus) 濠洲産
ツルミヤコグサ L. bertholetii カナリア諸島産
L. corniculatus
セイヨウミヤコグサ subsp. corniculatus(百脈根・柏脈根・牛角花)
『中国本草図録』Ⅶ/3183・『中国雑草原色図鑑』107・『原色高山植物大図鑑』415
ミヤコグサ subsp. japonicus(L.japonicus;光葉百脈根)
ネビキミヤコグサ L. pedunculatus(L.uliginosus) 歐洲・北アフリカ原産、日本に帰化
ケミヤコグサ(セイヨウヒメミヤコグサ) L. subbiflorus
シロバナミヤコグサ L. taitungensis(L.pacificus;蘭嶼百脈根) 鹿児島・琉球・臺灣産
ワタリミヤコグサ L. tenuis(L.glaber, L.corniculatus var.tenuifolius;
細葉百脈根・金花菜) 地中海地方・西&中央アジア・中国西北産
L. tetragonolobus(翅莢百脈根) 地中海地方原産、中国では栽培
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マメ科 Leguminosae(Fabaceae;豆 dòu 科・荳科)については、マメ科を見よ。 |
訓 |
「和名都草ハ此草往時京都大佛ノ前、耳塚ノ邊ニ多カリシ故名ク乎」(『牧野日本植物図鑑』)。ただし、昔から日本全国に普通に生えていたはず。
一説に、脈根草の転訛。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』8(1806)百脈根に、「ミヤコグサ ミヤコバナ コガネグサ加州 コガネバナ コガネメヌキ キレンゲ ヱボシグサ江戸 キツネノエンドウ江州」と。
岩崎灌園『本草圖譜』(1828)に、「百脈根(ヒャクミャクコン) みやこくさ」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・陝甘・兩湖・廣西・四川・貴州・雲南・ヒマラヤに分布。
種としては、広くユーラシア・北アフリカ・オセアニア・北アメリカに分布。 |
誌 |
中国では、全草を薬用にする。 |