きらんそう (綺欄草) 

学名  Ajuga decumbens
日本名  キランソウ
科名(日本名)  シソ科
  日本語別名  チチグサ、オドゲソウ、ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)、イシャゴロシ(医者殺)
漢名  金瘡小草(キンソウショウソウ,jīnchuāngxiăocăo)
科名(漢名)  脣形(シンケイ,chúnxíng)科
  漢語別名  靑魚膽(セイギョタン,qīngyúdăn)、筋骨草(キンコツソウ,jīngŭcăo)・白毛筋骨草、白毛夏枯草、散血草、苦草、苦地膽
英名  
2007/03/29 神代植物公園

2007/03/29 野川公園自然観察園

2008/04/24 入間市宮寺

2007/04/29 野川公園自然観察園

2007/05/04 厚木市七沢

 キランソウ属 Ajuga(筋骨草 jīngŭcăo 屬)の植物には、旧世界温帯に約40-50種がある。

  キランニシキゴロモ A. × bastarda
ツクバキンモンソウとキランソウの雑種
  シマカコソウ A. boninsimae
  A. bracteosa(A.remota;九味一枝蒿・大苞筋骨草)
        
四川・雲南・ヒマラヤ産 『中薬志Ⅲ』p.357・『雲南の植物Ⅱ』240
  A. campylantha(彎花筋骨草・止痢蒿) 雲南産 『中国本草図録』Ⅷ/3777
  A. campylanthoides(康定筋骨草・倒剝)
 四川・チベット産 『中国本草図録』Ⅴ/2279
  A. ciliata(筋骨草・緣毛筋骨草・四枝春)
華北・陝甘・山東・浙江・四川産
    カイジンドウ var. villosior 北海道・本州・九州産
  キランソウ A. decunbens(金瘡小草・筋骨草・白毛筋骨草・靑魚膽・白毛夏枯草)
    テリハキランソウ var. glabrata
  オニキランソウ A. dictyocarpa(網果筋骨草)
琉球・臺灣・福建・江西・廣東・ベトナム産
  A. forrestii(痢止蒿・痢止草・白鬚龍)
         
四川・雲南・チベット産 『雲南の植物Ⅰ』250・『中国本草図録』Ⅱ/0792
  ヒイラギソウ
(ジンドウソウ) A. incisa
  オウギカズラ
(ツルジンドウ) A. japonica
  シンチクキランソウ A. labordei(紫背金盤)
臺灣・華東・湖南・兩廣・四川・貴州・雲南産
         
IPNI・『植物智』は、A.nipponensis のシノニムとする
  ホソバルリカコソウ A. linearifolia(A.pachyrrhiza;綫葉筋骨草)
華北・遼寧・陝西・湖北産
  A. lupulina(白苞筋骨草・西藏筋骨草・甜格宿宿草)
         華北・甘肅・青海・四川・チベット産 『中国本草図録』Ⅷ/3778
    var. major(齒苞筋骨草) 『中国本草図録』Ⅷ/3779
  タイワンキランソウ A. macrosperma(大籽筋骨草)
         
臺灣・兩廣・雲貴・インドシナ・ヒマラヤ産 『雲南の植物Ⅲ』268
  タチキランソウ A. makinoi
関東・中部・愛知産
  ジュウニキランソウ A. × mixta
ジュウニヒトエとキランソウの雑種
  ルリカコソウ A. multiflora(多花筋骨草・花夏枯草)
         
江蘇・安徽・河北・内蒙古・遼寧・吉林・黑龍江・極東ロシア産 『中国本草図録』Ⅴ/2281
    アキノルリカコソウ var. serotina
  ジュウニヒトエ A. nipponensis(紫背金盤・散瘀草・白毛筋骨草)
  ヒメキランソウ A. pygmaea(矮小筋骨草・臺灣筋骨草)
九州・琉球・臺灣・江蘇産
  セイヨウキランソウ A. reptans(匍匐筋骨草)
  ツルカコソウ A. shikotanensis(A.pallescens)
本州産
    ケブカツルカコソウ f. hirsuta
  コウリョウソウ A.spectabilis
  ヤエヤマキランソウ
(ヤエヤマジュウニヒトエ) A. taiwanensis
         (A.bracteosa auct. non Wall.;臺灣筋骨草)
琉球・臺灣・フィリピン産
  ニシキゴロモ
(キンモンソウ) A. yesoensis
    ツクバキンモンソウ var. tsukubana
   
 シソ科 Lamiaceae(脣形 chúnxíng 科)については、シソ科を見よ。
 和名キランソウの由来は不明。
 さまざまな薬効があるとされ、医者いらずとしてイシャゴロシ、死ぬ人
(地獄に行く人)がいなくなるというので(しかも地面に張り付いていることから)ジゴクノカマノフタなどの別名がある。
 本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣(?)・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南に分布。
 中国では、同属植物のうちキランソウなどの全草を筋骨草と呼んで薬用にする(〇印は正品)。『全國中草藥匯編』上 pp.857-858 『(修訂) 中葯志』IV/682-686

  〇キランソウ A. decunbens(金瘡小草・筋骨草・白毛筋骨草・靑魚膽・白毛夏枯草)
   A. lupulina(白苞筋骨草・西藏筋骨草・甜格宿宿草)
   ジュウニヒトエ A. nipponensis(紫背金盤・散瘀草・白毛筋骨草)
    



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