いのこづち (猪子槌) 

学名  Achyranthes bidentata var. japonica (A.fauriei var.japonica, A.japonica)
日本名  イノコヅチ
科名(日本名)  ヒユ科
  日本語別名  ヒカゲイノコヅチ、フシダカ、コマノヒザ、ドロボウグサ
漢名  少毛牛膝(ショウヨウギュウシツ, shăomáo niúxī)
科名(漢名)  莧(カン,xiàn)科
  漢語別名  對節草、尖葉牛膝
英名  Twotooth achyranthes
2007/09/04 入間市宮寺

 イノコヅチ属 Achyranthes(牛膝 niúxī 屬)には、旧世界の熱帯・亜熱帯に約6-20種がある。

  A. aspera(土牛膝・倒扣草)
    ケイノコヅチ var. aspera(var.indica, A.obtusifolia;土牛膝)
         『全國中草藥匯編 上』pp.39-40 『中国本草図録』Ⅹ/4576・『中国雑草原色図鑑』44
    シマイノコヅチ var. indica(鈍葉土牛膝・鈍頭牛膝)
         
臺灣・廣東・四川・貴州・雲南・インド産 
    ムラサキイノコヅチ var. rubrofusca(A.rubrofusca, A.daitoinsularis;
         褐葉土牛膝・紅褐粗毛牛膝・紫莖牛膝・雲牛膝)
 臺灣・福建・湖南・雲南・印度産
  A. bidentata
    トウイノコヅチ
(モンバイノコヅチ) var. bidentata(A.ryukyuensis, A.mollicula;
         牛膝・懷牛膝)
琉球・朝鮮・華北以南・東南&南アジア・太平洋産 
         『中国本草図録』Ⅰ/0041 『全國中草藥匯編 上』pp.205-206 『中国雑草原色図鑑』45
    イノコヅチ
(ヒカゲイノコヅチ) var. japonica(A. japonica, A.fauriei var.japonica;
         少毛牛膝・尖葉牛膝・少葉牛膝)
    ハチジョウイノコヅチ var. hachijoensis(A.japonica var.hachijoensis)
    ヒナタイノコヅチ var. fauriei(var.tomentosa, A. fauriei;和牛膝)
      マルバイノコヅチ f. rotundifolia
  A. capitata (川牛膝)
  ヤナギイノコズヅチ A. longifolia(A.bidentata var.longifolia;
         柳葉牛膝・狹葉紅牛膝・山牛膝) 『中国本草図録』Ⅹ/4577 『全國中草藥匯編 上』p.206
  ナンテンイノコヅチ A. ogatai(南天牛膝) 臺灣産 
   
 ヒユ科 Amaranthaceae(莧 xiàn 科)については、ヒユ科を見よ。
 和名は、茎の太い節を猪子の膝頭に喩えたもの。
『本草和名』牛膝に、「和名為乃久都知、一名都奈岐久佐」と。
 『延喜式』牛膝に、「イノコツチ、井ノクツチ」と。
 『倭名類聚抄』牛膝に、「和名為乃久豆知」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』に、「牛膝 フシダカ
延喜式 イノコヅチ同上、古今通名 イノクヅチ和名鈔 エノコヅチ讃州 エノコロヅチ同上 トリツキムシ テツポウグサ尾州 コマノヒザ古名 コマノヒザグサ水戸 ヌスビトグサ備前 イトロベ同上 ヤマヌスビト勢州 モノグルヒ筑前」と。
 北海道(南部)・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・安徽・浙江・湖南に分布。
 中国における同属植物の薬用については、牛膝(ギュウシツ,niúxī,ごしつ)についてはトウイノコズチを、土牛膝(ドギュウシツ,tŭniúxī,どごしつ)についてはケイノコズチを見よ。



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