辨 |
イチヤクソウ属 Pyrola(鹿蹄草 lùtícăo 屬)には、北半球の温帯に約30-40種がある。
アリサンイチヤクソウ P. alboreticulata(花葉鹿蹄草) 臺灣産
コバノイチヤクソウ P. alpina 北海道・本州中部以北・千島産
P. atropurpurea(紫背鹿蹄草) 陝甘・靑海・四川・雲南・チベット産
P. chlorantha(綠花鹿蹄草) 北半球の温帯~亞北極圏に産 『中国本草図録』Ⅸ/4268
チョウセンイチヤクソウ P. dahurica(P.macrocalyx;興安鹿蹄草)
朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・内蒙古・極東ロシア産
P. decorata(P.oreodoxa;普通鹿蹄草・卵葉鹿蹄草・鹿銜草)
河南・陝甘・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南・チベット産 『中国本草図録』Ⅰ/0250
P. elegantula(長葉鹿蹄草) 江西・福建・廣東・四川産
カラフトイチヤクソウ P. faurieana(P.minor subsp.faurieana)
北海道・本州(東北)・千島・樺太・カムチャツカ産
P. forrestiana(大理鹿蹄草・鹿銜草) 両湖・四川・雲南産 『中国本草図録』Ⅴ/2239
ベニバナイチヤクソウ P. incarnata(P.rotundifolia var.incarnata,
P.asarifolia var.purpurea(var.incarnata);紅花鹿蹄草)
北海道・本州(中部以北)・朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・内蒙古・華北・シベリア・極東ロシア産
『中国本草図録』Ⅳ/1778
イチヤクソウ P. japonica(日本鹿蹄草)
ヒトツバイチヤクソウ var. subaphylla(P.subaphylla)
エゾイチヤクソウ P. minor(短柱鹿蹄草) 『中国本草図録』Ⅲ/1312
北海道・本州(亜高山帯)・朝鮮・黒龍江・吉林から広く北半球の寒帯・亜寒帯に産
ニイタカイチヤクソウ P. morrisonensis(臺灣鹿蹄草) 臺灣産
マルバノイチヤクソウ P. nephrophylla 北海道・本州・四国・九州・千島産
P. oreodoxa(雲南鹿蹄草)
ジンヨウイチヤクソウ P. renifolia(腎葉鹿蹄草)
P. rotundifolia(圓葉鹿蹄草・鹿銜草) 歐亞の温帯に産 『中国本草図録』Ⅵ/2762・『中薬志Ⅲ』203
subsp. chinensis (鹿蹄草) 『中国本草図録』Ⅴ/2240 『(修訂) 中葯志』
P. rugosa(皺葉鹿蹄草) 陝甘・四川・雲南産
P. szechuanica(四川鹿蹄草) 四川産
P. tschanbaischanica(長白山鹿蹄草) 吉林長白山産 『中国本草図録』Ⅲ/1313
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ツツジ科 Ericaceae(杜鵑花 dùjuānhuā 科)については、ツツジ科を見よ。 |
訓 |
「和名ハ一藥草ノ意」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』12(1806)に、「鹿蹄草 イチヤクサウ ノアフヒ若州 アタゴゞケ加州 カゞミサウ淡州 カゞミグサ江州 ヤマサイシン河州 キツコウサウ江戸 スゞラン同上 ベツカウサウ同上 マキオモテ和州」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・朝鮮・臺灣・遼寧・吉林・黑龍江・内蒙古・華北・極東ロシアに分布。 |
誌 |
中国では、同属植物のうち P.rotundifolia subsp.chinensis(鹿蹄草)などの全草を鹿蹄草(ロクテイソウ,lùtícăo)・鹿銜草(ロクカンソウ,lùxiáncăo)と呼び薬用にする(〇印は正品)。 『中薬志Ⅲ』pp.202-206 『全国中草葯匯編』上/719-720 『(修訂) 中葯志』IV/625-633
P. atropurpurea(紫背鹿蹄草)
〇P. decorata(P.oreodoxa;普通鹿蹄草・卵葉鹿蹄草・鹿銜草)
P. elegantula(長葉鹿蹄草)
ベニバナイチヤクソウ P. incarnata(紅花鹿蹄草)
イチヤクソウ P. japonica(日本鹿蹄草)
エゾイチヤクソウ P. minor(短柱鹿蹄草)
P. oreodoxa(雲南鹿蹄草)
ジンヨウイチヤクソウ P. renifolia(腎葉鹿蹄草)
P. rotundifolia(圓葉鹿蹄草・鹿銜草)
〇P. rotundifolia subsp. chinensis(鹿蹄草)
P. rugosa(皺葉鹿蹄草)
P. szechuanica(四川鹿蹄草)
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