ひとつば (一葉)
学名 |
Pyrrosia lingua (P.martinii) |
日本名 |
ヒトツバ |
科名(日本名) |
ウラボシ科 |
日本語別名 |
イシノカワ・イワノカワ、イワガシワ、イワグミ |
漢名 |
石韋・石葦(セキイ,shíwéi) |
科名(漢名) |
水龍骨(スイリョウコツ,shuĭlónggŭ)科 |
漢語別名 |
大葉石韋、飛刀劔、石皮、石劔・石劔篛、石蘭、金茶匙・金背茶、金星草 |
英名 |
Japanese felt fern, Tongue fern |
2007/05/12 野草園 |
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2009/11/06 京都府立植物園 |
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辨 |
ヒトツバ属 Pyrrosia(石韋屬・石葦 shíwéi 屬)には、約50-100種がある。
incl. Saxiglossum
ヒトツバマメヅタ P. adnascens(貼生石韋・抱樹石韋)
ヒトツバノキシノブ P. angustissima(Saxiglossum angustissima;石蕨・捲葉蕨)
RedList2020(環境省)では絶滅 『全国中草葯匯編』下/188
P. assimilis(相近石韋・飛驚草)『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
P. calvata(光石韋)『全國中草藥匯編 上』pp.241-242,354
イワダレヒトツバ P. davidii(P.pekinensis;北京石韋・華北石韋・石背柳)
『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
P. drakeana(氈毛石韋)『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
ラシャシダ P. gralla(P.transmorrisonensis, P.matsudae;西南石韋)
『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
イワオモダカ P. hastata(P.tricuspis;戟形石韋)
ビロードシダ P. linearifolia(絨葉石韋・絨毛石韋)
ヒトツバ P. lingua(石韋・石葦)『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
P. penangiana(P.mollis;柔軟石韋) 『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
コヒトツバ P. petiolosa(有柄石韋)『全國中草藥匯編 上』pp.241-242,333
モミジヒトツバ P. polydactyla(槭葉石韋) 臺灣産
オオヒトツバ P. sheareri(大石韋・廬山石韋)『全國中草藥匯編 上』pp.241-242
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ウラボシ科 Polypodiaceae(水龍骨 shuĭlónggŭ 科)については、ウラボシ科を見よ。 |
シダ植物については、しだを見よ。 |
訓 |
漢名の韋は、なめし皮。但し葦はヨシ。 |
『本草和名』石韋に、「和名以波乃加波、一名以波之、一名以波久佐」と。
『延喜式』石韋に、「イハカシハ」と。
『倭名類聚抄』石韋に、「和名以波乃加波、一云以波久美」と。
『大和本草』に、「石葦(ヒトツハ)」と、また「金星草 石葦ト一類ニテ相似タリ、ウラニ黃星多シ、是與二石葦一異、カラヒトツハト訓スルハアヤマレリ、本邦ニモトヨリアリ」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』16 石韋に、「イハグミ和名鈔 イハノカハ同上 イハガシハ古名 ヒトツバ カラヒトツバ」と。 |
説 |
本州(関東以南)・四国・九州・琉球・朝鮮(南部)・臺灣・漢土(陝西以南・チベット以東)・ヒマラヤ・インドシナに分布。 |
誌 |
中国では、同属の多くの植物の全草を石韋(セキイ,shíwéi)と呼び、薬用にする。『中薬志Ⅲ』pp.49-60 『全國中草藥匯編 上』pp.241-242 『(修訂) 中葯志』IV/214-229 |
日本では、観葉植物として愛好される。
夏来てもたゞひとつ葉の一葉(ひとは)哉 (芭蕉,1644-1694)
薄田泣菫(1877-1945)に「金星草(ひとつば)の歌」(『白羊宮』1907)がある。
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