辨 |
ハンゲショウ属 Saururus(三白草 sānbáicăo 屬)には、次の2種がある。
アメリカハンゲショウ S. cernuus 北米東部(ケベック~メキシコ)産
ハンゲショウ S. chinensis(三白草)
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ドクダミ科 Saururaceae(三白草 sānbáicăo 科)については、ドクダミ科を見よ。 |
訓 |
「和名ハ半夏生ノ候ニ白色ノ梢葉ヲ生ズルヨリ謂フト謂ヒ、又葉ノ半面白ケレバ半化粧ノ意ナリトモ謂フ、又片白草ハ上記ノ如ク葉ノ半面白キ故ニ謂ハル」(『牧野日本植物圖鑑』)。なお、半夏生は夏至から11日目をいう。 |
『本草和名』三白草に、「和名加多之呂久佐」と。
『延喜式』白鮮に、「カタシロ」と。
『倭名類聚抄』三白草に、「和名加多之呂久佐」と。
『大和本草』に、「三白草(カタジロ) 國俗半夏生草(クサ)トモ云、五月ノ半夏生ノ時、此草ノ葉面白クナル、背ハ靑シ、故カタジロト云、莖ノ梢三葉白ケレハ苗秀ツ、故三白ト云」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』三白草に、「カタシログサ和名鈔 カタジロ大和本草 ミツジロ ヲシロイカケ鎌倉 ハゲセウクサ ハゲセウ泉州 ハンゲセウ勢州 ハンゲグサ備前」と。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・江蘇・福建・兩湖・陝西・四川・貴州・雲南・フィリピンに分布。
埼玉県では準絶滅危惧(NT)。 |
誌 |
中国では、根茎・全草を薬用にする。『全國中草藥匯編 上』p.32 『(修訂) 中葯志』IV/156-160 |
『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 夏之部」に、「名か。花ハ見るかひなし。葉白クはげる」と。 |