辨 |
ダンチク属 Arundo(葦竹 lúzhú 屬)には、旧世界の熱帯・暖帯に3-5種がある。
ダンチク A. donax(蘆竹)
フイリダンチク(セイヨウダンチク) 'Versicolor'(變葉蘆竹・斑葉蘆竹)
ムラサキダンチク var. barbigera
タカサゴダンチク var. coleotricha(A.coleotricha;毛鞘蘆竹)
ヒナヨシ A. formosana(臺灣蘆竹) 琉球・臺灣・フィリピン産
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イネ科 Poaceae(Gramineae;禾本 héběn 科)については、イネ科を見よ。 |
訓 |
「和名蘆竹ハたけニ似タルよしノ意ニシテ其稈ノ狀ニ基キテ云フ、又タだんちくノちくハ竹ナレドモだんハ解スベカラズ、或ハ葭(音か、よしノコト)ノ字音ヲだんト誤リ乃チよしたけノ意トシテ之レヲだんちくト謂ヒシニハアラザル乎」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
説 |
本州(関東南部以西)・四国・九州・琉球・臺灣・華東・湖南・兩廣・西南・インドシナ・ヒマラヤ・インド・西&中央アジア・シナイ・アラビア半島南部に分布。
フイリダンチクは、日本にはヨーロッパから入ったといい、観賞用に栽培する。 |
誌 |
茎・葉は以て屋根を葺き、繊維を採って紙を漉く。
中国では、根茎(蘆竹根)・嫩芽(蘆竹笋)を薬用にする。『全國中草藥匯編 上』pp.445-446 |
茎から、クラリネット・サキソフォンなどのリードを作る。いわゆるリード楽器(reed pipe,葦笛)のリード reed とは、蘆の仲間の通称だが、西アジア・ヨーロッパでは古くからアシ・ダンチクの茎を用いた。 |